合衆国からの訴訟提起に関するお願い

はじめまして。宮川晋と申します。
名護辺野古沖のヘリ基地建設「ストップ」の声を世界に広げるささやかな第一歩として、「ハワイ・オキナワ・ピースネットワーク」その他多くの方々の援助を受けて、真志喜トミさん、浦島悦子さんとともにハワイへ行ってまいりました。その報告は改めて行いたいとおもいます。
数々のプレゼンテーションの機会のうちの一つに、ハワイ大学法学部での大学院学生を中心とする人々とのセッションがありました。
その中で沖縄サイドから、合衆国市民が合衆国市民の立場で合衆国の裁判所に対して、自国の海外における基地建設が、絶滅危機種の保護や自然環境の保護に関する合衆国の法律に違反しているとして、その差し止めを求める訴訟を提起出来ないかという問題を提起しました。
討論に参加されていた環境法を専門とされるハワイ大学のアントリーニ教授が、この問題に強く関心を示され、学生の研究課題としても、訴訟の可能性を検討してみたいと考えられているようです。以下のような内容のメールを受け取りました。法律上の用語について訳出が不正確であるかもしれませんがご容赦ください。
皆さんのお知恵を拝借して、合衆国の市民の側からヘリ基地建設を中止させる戦略としてこの方法の可能性を追求していきたいとおもいます。ご協力お願いいたします。
宮川晋 名護市大中1-18-35名護高等予備校気付
e-mail:miyagawasusumu@hotmail.com

・ハワイ・オキナワ・ピースネットワーク、ピート・シマザキさんからの呼びかけ

先週の沖縄からの代表の来訪において一つのハイライトとなったのはここハワイ大学法学部におけるセッションでした。簡単に言うと討論の中で提起されたのは沖縄における米軍基地の合法性についての法的問題、中でも環境法の観点です。日米間の法的関係の複雑さから、政治的な戦略は一筋縄では行きません。しかし、法学部での討論でも、また「カホラウェ・オハナを守れ!」(ハワイ先住民支援グループ)との会見の場においても参加した多くの人々は、合衆国の軍事基地の更なる建設、とりわけ今回の代表団がそのためにアピールにやってきた辺野古におけるヘリ基地建設をとめるために、最も有効な方法がこの環境法ではないかと感じています。事実デニス・アントリーニ法学部教授はこの問題に深い関心を示し、この夏この問題について検討する時間を割いていただくとともに、公益弁護活動として環境法に基づく基地建設差し止め訴訟提起の可能性を追求していただくことを申し出られました。
さて私たちの仕事です。以下に掲げるように沖縄の基地に関する法的な(とりわけ環境面の、しかしそれに限らず)問題点をいくつかあげてもらうことを求めています。ご検討いただき、できる限り早くわれわれの共通の課題として行きたいとおもいます。おそらくこれは、合衆国の更なる基地建設を合衆国のサイドから、中止、断念させる戦略として重要だとおもいます。今回代表団がやってきてくれた小さな町にとって、世界の2つの大国を同時に相手にするのは荷が勝ちすぎています。私たちはさまざまな異なった角度から援助の手を差し伸べることができるでしょう。ご協力をお願いします。
ピート(ハワイ・オキナワ・ピースネットワーク)

・アントリーニさんからのメール(転送)

法学部に来る前私は8年間にわたって公益環境法、特に民事訴訟(いくつかは政府に対するものです)を専門にしてきました。従って私は少しお役に立てるとおもいます。この夏はいろいろあって忙しいのですけれど。
学生達と私は今授業の最終週でまもなく学年末試験です。だからお分かりになるとおもいますが学生たちの関心も限られてしまいます。
この夏私は、この公益弁護活動のために学生グループを組織したいとおもっています。そこでお願いですが、あなたや沖縄の市民グループの方から教えてもらいたいいくつかの法律上の問題点があります。また、彼ら市民グループがなにを優先的に考えているか、時期的、期間的にどのようなものを考えているかを知りたいのです。うまく行けば、いくつかの問題について夏休みの間に学生達に調査させることができるし、電子メールを通じて7月か8月の初めには彼ら(沖縄の市民グループ)に文書で伝えることができるでしょう。
そこで、彼ら(沖縄の人達)が知りたいと思っている3ないし5くらいの主な問題点を電子メールで私に返送してくれるとありがたいのですが。
(私の考えるところでは、基本的な問題は合衆国軍隊がこの計画に関して合衆国環境法、例えば絶滅危機種に関する法律や全国環境政策法、その他国際条約や国際規約などの適用を受けるかということです。)私の専門は合衆国国内の環境法ですからお答え出来ない質問もあるかもしれません。でも、やってみましょう!
アントリーニ教授