米国大統領、副大統領へのEメールキャンペーン

2000年9月18日

アメリカ・ネバダ州の友人から、サイバー・アクションの呼びかけが届きました!!

アメリカ合衆国のマナティを愛する人達のメーリング・リストへイギリス在住のベリティさんという方が、米国大統領と副大統領に「ヘリーポート建設反対のメールを送りましょう」と、MLの皆に呼びかけて下さいました。英文サンプル抗議メールも用意していただきました。ゼロからメールを書き始めるより、こういった下書きがあると、そのままコピー、ペーストして送れるので英語が不得意な方でも簡単に参加できますね。
メールのサンプルは2種類あります。基地建設の不当性を淡々と訴えるものと、その後追い討ちをかけるように、捕鯨に反対しながらジュゴン生息域に基地建設を推し進める合衆国政府の「二重の基準」を糾弾した第2通があります。日本語訳もつけておきますのでご自由に活用して下さい。

アメリカ合衆国大統領のメールアドレス:president@whitehouse.gov
アメリカ合衆国副大統領のメールアドレス:vice.president@whitehouse.gov

なご平和電脳組


Please sign and send the below letter(s) to the President and Vice
President of the US at the below addresses:

president@whitehouse.gov
vice.president@whitehouse.gov

Sample letter 1
Dear Mr. President, (or Mr. Vice President)

I am writing to you to express my great concern about the proposed construction of a US military base at Camp Schwab at Nago City on the island of Okinawa in Japan.
The chosen site is home to the endangered Dugong sea mammal and should the construction of this base proceed, one of the precious remaining Dugong habitats, in the entire South Western island region will be destroyed.
The presence of Dugongs at this site was mentioned in the preliminary survey carried out by the Japanese Defense Agency in 1997.
The Dugong is classified by the Washington Convention for International Trade in Endangered Species (CITES) in Appendix 1 (a species to be dealt with under the most strict regulations).
The Mammalogical Society of Japan. the Japanese Fisheries Agency and the Agency for cultural Affairs also recognize the Dugong as a species which needs special protection.
Their habitat around Camp Schwab in Okinawa is one of the "Global 2000" areas chosen by the WWF as an ecological domain to be protected.
The abundant reefs which make up this area has been described by the Prince of the Netherlands as "the most important site in Japan for biodiversity conservation."
The construction of the military base would also go directly against the wishes of the inhabitants of Nago City who overwhelmingly voted against its construction in a local plebiscite in 1997.
I urge you then please, to reconsider you plans to build your military base at this vital site in Okinawa, and to do whatever you can to support the survival of a species that is already critically endangered.
The human race is totally dependant on a planet into which we often invest little care. It would be a disgrace if we were, once again, to force into extinction a species that has inhabited this planet peacefully, long before human existence.

Yours faithfully,

(Your name)
(Your address)
Follow up letter
Dear Mr. President, (or Mr. Vice President, )

I have recently learned that because of Japans whaling policy, the United States of America is considering imposing trade sanctions against Japan.
Although I support this action on the basis that excessive and uncontrolled whaling is abhorrent and needs to be stopped, I feel that there is an extreme element of hypocrisy here.
Whilst at the same time threatening this action, the US continues to push for the construction of its military base, near Nago city in Okinawa, Japan.
This is despite the severe environmental consequences to the vital coral reefs in the area, and in the knowledge that the bases construction will most certainly wipe out the local population of endangered Dugongs (found nowhere else in Japan).
I have already written to you on this matter expressing my concern so you already know that the bases construction is totally against the will of the Japanese people, and also the Washington CITES convention which lists the Dugong in Appendix 1, a species to be dealt with under the most strict conditions.
I urge you then please, not to construct your base in Okinawa.
The global community cannot be expected to have respect for a government that displays such obvious, even if they are well meaning, double standards.

Yours sincerely,

(Your name)
(Your address)

日本語訳

以下のメールを合衆国の大統領と副大統領に送って下さい。
合衆国大統領、副大統領のメール・アドレスは以下の通りです。

大統領:president@whitehouse.gov
副大統領:vice.president@whitehouse.gov

サンプル1
親愛なる大統領殿(または、副大統領殿)

私は今、日本の沖縄、名護市にあるキャンプ・シュワブに計画されているアメリカ合衆国の基地建設に対する私の重大な懸念を表明するためにこのお手紙を書いています。
計画に選ばれた地域は絶滅の危機に瀕している海生哺乳類、ジュゴンの残された生息地の一つであり、もしこの基地建設が強行されれば、南西諸島全域のジュゴン生息海域が破壊されてしまう恐れがあります。
この海域にジュゴンが生息していることは日本国の防衛庁が1997年に実施した予備調査においても言及されています。
ジュゴンは絶滅危機種の国際取り引きに関するワシントン条約においても付則1(最も厳格な制限を適用すべき種)に分類されています。
日本哺乳類学会、日本国水産庁、文化庁もジュゴンを特別の保護を要する種であると認定しています。
沖縄のキャンプ・シュワブ周辺海域は、WWFがその生態系を保護すべき地域として選定した「グローバル2000」指定地域の一つです。
この地域の豊かなサンゴ礁は、オランダ国王をして「日本の中で生態系の多様性を保護すべき最も重要な場所」と言わしめています。
軍事基地の建設はまた、名護市の住民が1997年の住民投票での圧倒的な反対意見に表明された住民意思にも真っ向から反しています。
私はここに、沖縄におけるこのような豊かな地域に基地を建設する計画について再考され、すでに絶滅の危機に瀕している種の保存のためにできる限りの努力をされますよう、あなたに訴えます。
人類は、私たちがしばしば大して省みもしない一つの惑星に、その生存を全面的に依存しているのです。私たちがまたしても、この惑星に、人類の発生の遥か前から平和的に生存していた生物種を絶滅に追いやってしまうのは、とても不名誉なことではありませんか?

よろしくお願いします。

(あなたのお名前)
(あなたの住所)
第2通
親愛なる大統領殿(または、副大統領殿)

私は最近、日本が捕鯨政策を維持しているために、アメリカ合衆国は日本に対して貿易制裁を取ることを考慮していると聞きました。
行き過ぎた、無制限の捕鯨は忌むべきものであり、止めさせるべきだと私も考えますので私はこの政策に賛成いたしますが、一方でここに私は著しい偽善が含まれていることも看過できません。
このような貿易制裁をちらつかせながら、合衆国は同時に日本の沖縄、名護市の近くに軍事基地を建設しようとしているのです。
しかもこれは、当地におけるサンゴ礁に対する重大な環境上の影響が予想されるにもかかわらず、にほんにおいては他に生息していないといわれる絶滅危機種のジュゴンが基地建設によって間違いなく消滅させられるであろうことを十分に知りながら、推し進められているものなのです。
私はこの件について既にあなたに対して私の懸念を表明するお手紙を書きました。ですから、基地建設が日本国民の意思に完全に反すること、またジュゴンを付則1で最も厳格な条件の下で保護すべき種として規定しているワシントン条約にも完全に反することを、あなたはすでにご存知のはずです。
そこで、私はあらためて、あなたが沖縄における基地建設を止められることを求めます。
どんなに周到であったとしても、これほどまでに明白な「二重の基準」を採用する政府に対して、国際社会が尊重を示すなどと期待できるわけがありません。

以上よろしくお願いいたします。

(あなたのお名前)
(あなたの住所)