センター・化学T(vol.2)有機化学編 |
有機化学 | 理論編 |
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各論編 有機化合物の製法、利用など・・・ |
「弱酸塩に強酸を作用させると弱酸が発生」 という理論で説明できるものが多い。したがって、有機酸の強さの順位、が重要。 フェノール<二酸化炭素<カルボン酸 エステル化、ニトロ化、スルホン化、 アルコールから、エーテルやアルケンをつくる反応など多数。 |
電子対同士はそれぞれ負に帯電していて、静電気的な反発力を持っているから、この推論には説得力がある。
この世でもっとも硬いものは?ダイヤモンド。そのダイヤモンドがこの「正四面体」構造をとっている。 海岸の護岸に用いられる「テトラポッド」もこの形をしているのは、いろいろな方向から加わる力に対して、この構造がとても「強い」ことを意味しているのではないか? |
正四面体構造 | 平面構造 | 直線構造 |
炭化水素の分類 | ||
鎖式 | 飽和 | アルカン |
不飽和 | アルケン、アルキン、・・・ | |
環式 | 飽和 | シクロアルカン |
不飽和 | 芳香族、・・・ |
アルカン CnH2n+2 | アルキン CnH2n | アルケン CnH2n-2 | シクロアルカン CnH2n | |||
1 | mono | モノ | メタン CH4 | - | - | - |
2 | di | ジ | エタン C2H6 | エチレン C2H4 | アセチレン C2H2 | - |
3 | tri | トリ | プロパン C3H8 | プロピレン C3H6 | - | シクロプロパン C3H6 |
4 | tetra | テトラ | ブタン C4H10 | ブテン C4H8 | - | シクロブタン C4H8 |
5 | penta | ペンタ | ペンタン C5H12 | - | - | シクロペンタン C5H10 |
6 | hexa | ヘキサ | ヘキサン C6H14 | - | - | シクロヘキサン C6H12 |
7 | hepta | ヘプタ | - | - | - | - |
8 | octa | オクタ | - | - | - | - |
9 | nona | ノナ | - | - | - | - |
10 | deca | デカ | - | - | - | - |
芳香族 C6H5-R | ||||
ベンゼン C6H6 |
トルエン C7H8 |
o-キシレン C8H10 |
m-キシレン C8H10 |
p-キシレン C8H10 |
メチル基 CH3- |
水酸基(ヒドロキシル基) -OH |
カルボニル基 -CO- |
第1級アルコール | 第2級アルコール | 第3級アルコール |
水酸基(-OH)の付いた炭素に、 あと0個または1個の炭素 |
水酸基(-OH)の付いた炭素に、 あと2個の炭素 |
水酸基(-OH)の付いた炭素に、 あと3個の炭素 |
第1級 アルコール |
第1級アルコール | アルデヒド | カルボン酸 |
水酸基(-OH)のHと、その水酸基(-OH)の付いた炭素に直結しているHが離脱 | アルデヒド基のC-H間に、Oが入り込む | カルボン酸が出来上がる | |
第2級 アルコール |
第2級アルコール | ケトン | |
水酸基(-OH)のHと、その水酸基(-OH)の付いた炭素に直結しているHが離脱 | Oが入り込む場所がないから、これ以上酸化されない | ||
第3級 アルコール |
第3級アルコール | ||
水酸基(-OH)の付いた炭素に直結しているHがないから、酸化されない |
異性体関係 | |||
低 ↑ 酸化のレベル ↓ 高 |
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アルコール | エーテル | ||
アルデヒド | ケトン | ||
カルボン酸 | エステル |
X-OH という物質 |
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異性体の種類 | 例 | ||
構造異性体 | 炭素骨格(直鎖/枝分かれ)による異性体 | 1-ブタンと2-ブタン | |
官能基の種類・結合様式が異なる異性体(分類名が異なる) | アルコールとエーテル、カルボン酸とエステル | ||
位置異性体 | 官能基の位置 | 1-プロパノールと2-プロパノール | |
2重結合の位置 | 1-ブテンと2-ブテン | ||
芳香族の2個の置換基の位置 | o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール | ||
立体異性体 | 幾何異性体(シス型・トランス型) | 2-ブテン(シス型・トランス型) | |
光学異性体(L型・D型) | 乳酸、アラニン |
シス型 | トランス型 |
2-ブテン(シス型) |
2-ブテン(トランス型) |
マレイン酸 |
フマル酸 |
4個の異なる気を持つ炭素原子を「不斉炭素原子」と呼び、このようにして出来上がる異性体を、結晶に光を当てたとき、光が曲げられる方向が異なることから、「光学異性体」と呼ぶ。 |
アラニン | 乳酸 |
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メタンに塩素を加える アルカンは安定なので、光を当てて反応させる | CH4 + Cl2 → CH3Cl + HCl | クロロメタン |
CH3Cl + Cl2 → CH2Cl2 + HCl | ジクロロメタン | |
CH2Cl2 + Cl2 → CHCl3 + HCl | トリクロロメタン (クロロホルム) | |
CHCl3 + Cl2 → CCl4 + HCl | テトラクロロメタン (四塩化炭素) |
エチレンに臭素を付加 | + Br2 → | 1,2-ジブロモエタン |
エチレンに水を付加 | + H2O → CH3-CH2-OH | エタノール |
アセチレンに水素を付加 | CH≡CH + H2 → | エチレン |
アセチレンに塩化水素を付加 | CH≡CH + HCl → | 塩化ビニル |
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サリチル酸の2つの「エステル」 |
ヤナギの樹皮や枝に鎮痛作用があることは古代から知られていた。ヤナギから抽出された薬効成分がサリチル酸。ヤナギをラテン語で「サリックス」ということからの命名。
ところがサリチル酸をそのまま服用すると、吐き気などの副作用がひどかった。さまざまな研究の末、サリチル酸のフェノール性水酸基が副作用の原因であることがわかり、では、これをエステル化によって壊してしまえばいい、というわけで今から100年位前、「アスピリン」が発明された。 サリチル酸のもう一つのエステルであるサリチル酸メチルは、フェノール性水酸基が残っているので、内服薬にはふさわしくなく、筋肉痛の外用塗布薬などに用いられている。 これら2つのエステルのうち、サリチル酸メチルにはフェノール性水酸基が残っているので、塩化鉄(V)で呈色するが、アセチルサリチル酸にはフェノール性水酸基がないので、塩化鉄(V)で呈色しない。 |
+ | HO-CH2-CH2-OH | → 縮重合 | ||
テレフタル酸 | エチレングリコール | PET |
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2 CH3COOH | → | + | H2O | |
酢酸 | 無水酢酸 |
→ | + | H2O | ||
シュウ酸 | 無水シュウ酸 |
→ | + | H2O | ||
マレイン酸 | 無水マレイン酸 |
→ | + | H2O | ||
フタル酸 | 無水フタル酸 |
+ | → (脱酢酸・アセチル化) | |||||||||
アニリン | 無水酢酸 | アセトアニリド |
+ | → 縮重合 | |||
アジピン酸 | ヘキサメチレンジアミン | 6,6-ナイロン |
+ | H2SO4 | (スルホン化) → 濃硫酸による脱水 | + | H2O | ||||||
ベンゼン | 濃硫酸 | ベンゼンスルホン酸 |
+ | HNO3 | (ニトロ化) → 濃硫酸による脱水 | + | H2O | ||||||
ベンゼン | 濃硝酸 | ニトロベンゼン |
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+ | CO2 + H2O | → | + | NaHCO3 | ||
ナトリウムフェノキシド | フェノール |
NaHCO3 | + | → | + | CO2 + H2O | ||
炭酸水素ナトリウム | 安息香酸 |
+ | CO2 + H2O | → | + | NaHCO3 | ||
+ | HCl | → | + | NaCl | ||
+ | NaOH | → | + | H2O + NaCl | ||
アニリン塩酸塩 | アニリン |
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CH3-CH2-OH | → (酸化) | → (酸化) | ||||||
エタノール (第1級アルコール) | アセトアルデヒド (アルデヒド) | 酢酸 (カルボン酸) |
CH≡CH | + | H2O | → (付加) | ( | ) | → (分子内転位) | ||
アセチレン | ビニルアルコール (不安定) | アセトアルデヒド |
CH2=CH2 | → (酸化) | |||||||
エチレン | アセトアルデヒド |
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+ | H2SO4 | → (スルホン化) | + | H2O | |||
ベンゼン | ベンゼンスルホン酸 |
+ | 3NaOH | → (アルカリ融解) | + | Na2SO3+2H2O | ||
ベンゼンスルホン酸 | ナトリウムフェノキシド |
+ | HCl | → (弱酸塩+強酸) | + | NaCl | ||
ナトリウムフェノキシド | フェノール |
+ | Cl2 | → (置換) | + | HCl | |||
ベンゼン | 塩素 | クロロベンゼン | 塩化水素 |
+ | NaOH | 高温高圧 → | |||||
クロロベンゼン | 水酸化ナトリウム水溶液 | ナトリウムフェノキシド |
+ | HCl | → (弱酸塩+強酸) | + | NaCl | ||
ナトリウムフェノキシド | フェノール |
+ | CH2=CH-CH3 | → (付加) | |||||
ベンゼン | プロピレン (プロペン) | クメン |
→ (酸化) | + | |||
クメン | フェノール | アセトン |
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→ | → | → | ||||||
トルエン | ベンジルアルコール | ベンズアルデヒド | 安息香酸 |
→ | (分子内脱水を行って、無水フタル酸となりやすい) | |||||
o-キシレン | フタル酸 | |||||
→ | (エチレングリコールとの縮合重合により、ポリエチレンテレフタレートが作られる) | |||||
p-キシレン | テレフタル酸 |
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+ | CO2 | → (加圧) | ||||
ナトリウムフェノキシド |
+ | HCl | → (弱酸塩+強酸) | + | NaCl | ||
サリチル酸 |
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濃硝酸・濃硫酸 → (ニトロ化) | Sn,HCl → (還元) | |||||
ベンゼン | ニトロベンゼン | アニリン塩酸塩 |
NaOH → (弱塩基塩+強塩基) | ||||||
アニリン塩酸塩 | アニリン |
+ | → (脱酢酸・アセチル化) | |||||||||
アニリン | 無水酢酸 | アセトアニリド |
+ | NaNO2 | + | HCl | 冷却 → ジアゾ化 | + | NaCl | + | 2H2O | ||
アニリン 塩酸塩 | 亜硝酸 ナトリウム | 塩化ベンゼン ジアゾニウム |
+ | H2O | → | + | N2 | + | HCl | ||||
塩化ベンゼンジアゾニウム | フェノール |
+ | → アゾカップリング | |||||||||
塩化ベンゼン ジアゾニウム | ナトリウム フェノキシド | p-ヒドロキシアゾベンゼン (p-フェニルアゾフェノール) |
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→ 酸化(I2) |
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端から2番目の炭素に水酸基(=OH)が付いた第1級または第2級アルコールがヨウ素(I2)によって酸化され、 | アルデヒドまたはケトンになる RがHならアルデヒド、アルキル基ならケトン |
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→ I2置換 |
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カルボニル基(=CO)の一方にメチル基(-CH4)が付いた化合物 RはHまたはアルキル基(-CnH2n+1) |
メチル基(-CH4)の3つのHが、ヨウ素(I2)によって置換される | |
→ NaOH |
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カルボニル基(=CO)と-CI3の間に水酸化ナトリウム(NaOH)が作用して、分離する | カルボン酸のナトリウム塩と、ヨードホルム(CHI3)が生成する |
フェノール | クレゾール | サリチル酸 | サリチル酸メチル | アセチルサリチル酸 | ベンジルアルコール |
○ | ○ | ○ | ○ | × | × |
+ | 3Br2 | → | + | 3HBr | ||||
フェノール | 2,4,6-トリブロモフェノール (白色沈殿) |
C | 33.0×10-3×=9×10-3[g] |
H | 13.5×10-3×=1.5×10-3[g] |
O | 14.5×10-3-(9×10-3+1.5×10-3)=4.0×10-3[g] |
合計 | 14.5×10-3[g] |
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乾性油 | 不飽和脂肪酸を多く含む。空気中の酸素を付加して、透明な樹脂状に凝固する。 |
不乾性油 | 飽和脂肪酸を多く含む。乾燥しにくい。 |
(3)[有機化合物の定量](2001本5-6)
[化学反応式] | [実際] | ||
1 : 1 = | 5.00×20.0 | : | x |
1000 |
[化学反応式] | [実際] | ||
n : 1 = | 6.72 | : | 0.1 |
22.4 |
弱(電離度小)←←有機酸の強さの順位→→強(電離度大) | |||
CO2 | R-COOH | (強酸) |
フェノール | 安息香酸 | トルエン | アニリン | |
HCl | エーテル層 | エーテル層 | エーテル層 | 水層 |
NaOH | 水層 | 水層 | エーテル層 | エーテル層 |
NaHCO3 | エーテル層 | 水層 | エーテル層 | エーテル層 |