• 中和の等量関係(何モルと何モルで中和するか?)に、「電離度」は無関係!
      【例】弱酸ー強塩基滴定
      • CH3COOHCH3COO-+H+・・・(1)
      • NaOH→Na++OH-・・・(2)
        電離度の高い(2)から生じた大量のOH-によって、(1)の平衡はどんどん(!)右に移動する。
    • 中和完了時の液性(酸性か塩基性か?)には、関係あり!
      これは、塩の水溶液の液性の問題と、同じ!

  1. (1)[酸塩基反応・電離度・pH](2004追3-1)


  2. (8)[酸塩基反応・電離度・pH](2002本4-2)

  3. (4)[酸塩基反応・電離度・pH](2001追3-3)

  4. (1)[酸塩基反応・電離度・pH](2003追3-5)
































    塩の水溶液の液性(「塩の加水分解」)
    【例1】炭酸ナトリウム
    • Na2CO3→Na++CO32-・・・(1)
    • CO2+H2OH++HCO3-2H++CO32-・・・(2)
    • H2OH++OH-・・・(3)

    1. 電解質のNa2CO3はすべて電離して、大量のCO32-が生ずる。
    2. 二酸化炭素は2価の弱酸。電離度はいずれも極めて低いから、
      水溶液中の微量のH+と結合して、(2)の平衡は左へ移動する。
    3. H+が消費されるから、(3)の平衡は左へ移動し、OH-が過剰となって、塩基性を示す。

    【例2】炭酸水素ナトリウム
    • NaHCO3→Na++HCO3-・・・(1)
    • CO2+H2OH++HCO3-2H++CO32-・・・(2)
    • H2OH++OH-・・・(3)

    1. 電解質のNaHCO3はすべて電離して、大量のHCO3-が生ずる。
    2. 二酸化炭素は2価の弱酸。電離度はいずれも極めて低いから、
      水溶液中の微量のH+と結合して、(2)の平衡は左へ移動する。
    3. H+が消費されるから、(3)の平衡は左へ移動し、OH-が過剰となって、塩基性を示す。
    4. H+の消費量は、炭酸ナトリウムの場合より小さいから、より弱い塩基性を示す。

    【例3】硫酸ナトリウム
    • Na2SO4→2Na++SO42-・・・(1)
    • H2SO4→(H++HSO4-)→2H++SO42-・・・(2)
    • H2OH++OH-・・・(3)
    1. 電解質のNa2CO3はすべて電離して、大量のSO42-が生ずる。
    2. 硫酸は2価の強酸。電離度はいずれも極めて高いから、
      SO42-が、水溶液中のH+と結合することは決してない。
    3. (3)の平衡は動かず、中性を示す。

    【例4】硫酸水素ナトリウム
    • NaHSO4→Na++HSO4-→Na++H++SO42-・・・(1)
    • H2SO4→(H++HSO4-)→2H++SO42-・・・(2)
    1. 電解質のNaHSO4はすべて電離して、大量のHSO4-が生ずる。
    2. 硫酸は2価の強酸。電離度はいずれも極めて高いから、
      HSO4-はただちに電離し、すべてSO42-となる。
      これらが、水溶液中のH+と結合することは決してない。
    3. (1)で生じたH+の影響で、酸性を示す。

  5. (1)[塩の水溶液の液性](2006追2-3)

  6. (4)[塩の水溶液の液性](1999追3-2)