1. (5)(2009追1_1_a)

  2. (3)(2009追1_1_b)

  3. (4)(2009追1_1_c)

  4. (2)(2009追1_2)

  5. (5)(2009追1_3)

  6. (4)(2009追1_4)

  7. (3)(2009追1_5)




  8. (3)(3)(2009追2_1)



  9. (3)(5)(2009追2_2)

  10. (1)(2009追2_3)





  11. (4)(2)(2009追2_4)

  12. (2)(2009追3_1)

  13. (4)(1)(2009追3_2)

  14. (2)(2009追3_3)

  15. (5)(2009追3_4)

  16. (4)(2009追3_5)



  17. (2)(2009追3_6)

  18. (5)(2009追4_1)


  19. (5)(2009追4_2)

  20. (3)(2009追4_3)

  21. (5)(2009追4_4)



  22. (1)(2)(2009追4_5)


  23. (6)(2009追4_6)

  24. (4)(2010本1_1a)

  25. (6)(2010本1_1b)


  26. (4)(2010本1_2)


  27. (1)(2010本1_3)

  28. (2)(2010本1_4)

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  30. (6)(2010本1_6)

  31. (4)(2010本2_1)

  32. (4)(2010本2_2a)



  33. (6)(2010本2_2b)

  34. (2)(2010本2_3a)

  35. (2)(2010本2_3b)


  36. (1)(2010本2_4a)


  37. (3)(2010本2_4b)

  38. (1)(2010本3_1)

  39. (3)(2010本3_2)

  40. (4)(2010本3_3a)

  41. (3)(2010本3_3b)

  42. (5)(2010本3_4)

  43. (5)(2010本3_5)


  44. (5)(2010本3_6)

  45. (3)(2010本4_1)



  46. (2)(3)(2010本4_2)



  47. (3)(2010本4_3)


  48. (2)(2010本4_4)


  49. (2)(2010本4_5)


  50. (5)(2010本4_6)

  51. (1)(2010追1_1_a)

  52. (3)(2010追1_1_b)


  53. (8)(2010追1_2)




  54. (2)(2010追1_3)

  55. (4)(2010追1_4)

  56. (2)(2010追1_5)

  57. (2)(2010追1_6)


  58. (2)(2010追2_1_a)

  59. (2)(2010追2_1_b)

  60. (4)(2010追2_2_a)

  61. (3)(2010追2_2_b)

  62. (3)(2010追2_3_a)

  63. (1)(2010追2_3_b)


  64. (3)(2010追2_4)

  65. (6)(2010追3_1_a)

  66. (5)(2010追3_1_b)

  67. (4)(2010追3_2_a)


  68. (5)(2010追3_2_b)


  69. (8)(2010追3_3)

  70. (3)(2010追3_4)




  71. (2)(2010追3_5)

  72. (5)(2010追4_1)

  73. (5)(2010追4_2)


  74. (3)(2010追4_3)



  75. (1)(4)(2010追4_4)

  76. (2)(2010追4_5)

  77. (4)(2010追4_6)

  78. (3)(2011本1_1_a)

  79. (6)(2011本1_1_b)



  80. (6)(2011本1_2)



  81. (2)(2011本1_3)

  82. (4)(2011本1_4)

  83. (1)(2011本1_5)

  84. (5)(2011本1_6)


  85. (2)(2011本2_1)

  86. (5)(2011本2_2)

  87. (3)(2011本2_3)

  88. (5)(2011本2_4)



  89. (3)(4)(2011本2_5)





  90. (6)(2011本2_6)

  91. (1)(2011本3_1)

  92. (5)(2011本3_2)

  93. (4)(2011本3_3)

  94. (6)(2011本3_4)

  95. (2)(2011本3_5)

  96. (1)(2011本3_6)

  97. (6)(2011本3_7)

  98. (4)(2011本4_1)


  99. (5)(2011本4_2)


  100. (1)(2011本4_3)


  101. (6)(2011本4_4)





  102. (4)(2)(2011本4_5)

  103. (3)(2011本4_6)












































1-(5)[2009追1_1_a]
2-(3)[2009追1_1_b]
3-(4)[2009追1_1_c]
4-(2)[2009追1_2]

5-(5)[2009追1_3]
6-(4)[2009追1_4]
7-(3)[2009追1_5]
8-(3)[2009追2_1_a]

(3)[2009追2_1_b]
9-(3)[2009追2_2_a]
(5)[2009追2_2_b]
10-(1)[2009追2_3]

11-(4)[2009追2_4_a]
(2)[2009追2_4_b]
12-(2)[2009追3_1]
[2009追3_1]

[2009追3_1]
[2009追3_1]
[2009追3_1]
13-(4)(1)[2009追3_2]

14-(2)[2009追3_3]
15-(5)[2009追3_4]
[2009追3_4]
[2009追3_4]

[2009追3_4]
[2009追3_4]
16-(4)[2009追3_5]
17-(2)[2009追3_6]

[2009追3_6]
18-(5)[2009追4_1]
[2009追4_1]
19-(5)[2009追4_2]

20-(3)[2009追4_3]
[2009追4_3]
[2009追4_3]
21-(5)[2009追4_4]

[2009追4_4]
[2009追4_4]
[2009追4_4]
22-(1)(2)[2009追4_5]

[2009追4_5]
[2009追4_5]
[2009追4_5]
23-(6)[2009追4_6]

[2009追4_6]
24-(4)[2010本1_1a]
25-(6)[2010本1_1b]
26-(4)[2010本1_2]

27-(1)[2010本1_3]
28-(2)[2010本1_4]
29-(4)[2010本1_5]
30-(6)[2010本1_6]

31-(4)[2010本2_1]
32-(4)[2010本2_2a]
[2010本2_2a]
33-(6)[2010本2_2b]

34-(2)[2010本2_3a]
35-(2)[2010本2_3b]
[2010本2_3b]
[2010本2_3b]

36-(1)[2010本2_4a]
[2010本2_4a]
37-(3)[2010本2_4b]
[2010本2_4b]

[2010本2_4b]
38-(1)[2010本3_1]
[2010本3_1]
[2010本3_1]

[2010本3_1]
[2010本3_1]
39-(3)[2010本3_2]
[2010本3_2]

[2010本3_2]
40-(4)[2010本3_3a]
[2010本3_3a]
[2010本3_3a]

(3)[2010本3_3b]
41-[2010本3_3b]
[2010本3_3b]
42-(5)[2010本3_4]

[2010本3_4]
43-(5)[2010本3_5]
[2010本3_5]
[2010本3_5]

44-(5)[2010本3_6]
45-(3)[2010本4_1]
[2010本4_1]
[2010本4_1]

46-(2)(3)[2010本4_2]
[2010本4_2]
[2010本4_2]
[2010本4_2]

[2010本4_2]
[2010本4_2]
47-(3)[2010本4_3]
48-(2)[2010本4_4]

49-(2)[2010本4_5]
[2010本4_5]
50-(5)[2010本4_6]
[2010本4_6]
  1. (1)[2010追1_1a]
    • 「非金属」−「非金属」間は共有結合、「金属」−「非金属」間はイオン結合、「金属」−「金属」間は金属結合
    • (1)炭素(C)の共有結合による、共有結合結晶
    • (2)水(H2O)分子の分子間力による、分子結晶
    • (3)二酸化炭素(CO2)分子の分子間力による、分子結晶
    • (4)サリチル酸(C6H4(OH)COOH)分子の分子間力による、分子結晶
    • (5)イオン対(NaCl)の静電引力による、イオン結晶
    • (6)金属(Pt)の、金属結晶
  2. (3)[2010追1_1b]
    CO2CH4NH3
    O=C=O
    「直線」

    「正四面体」

    「正三角錐」
    CH2=CH2C2H2H2O

    「平面」

    「直線」

    「折れ線」
  3. (8)[2010追1_2]
    • 物質量(モル数)を合わせる
      2NO2→N2
    • 酸化数の変化を調べる
      2NO2(+4)→N2(0)
    • 酸化数の変化に見合った電子の移動を考える
      2NO2(+4)+8e-→N2(0)
    • 両辺の電荷をそろえる(H+またはOH-を加える)
      「左辺」に加えるには、「反応前」の液性(酸か塩基か?)を考えなければならない。ここでは酸性だった、としている。二酸化窒素は酸性酸化物だし!
      2NO2(+4)+8e-+8H+→N2(0)
    • 両辺の物質量をそろえる(H2Oを加える)
      「質量保存則」だ!
      2NO2(+4)+8e-+8H+→N2(0)+4H2O

  4. (2)[2010追1_3]
    • 4He    「質量数」4。「質量数」=「陽子数」+「中性子数」
    • 2He    「原子番号」2。「原子番号」=「陽子数」
    • He+    1価の陽イオン。「電子数」=「原子番号」=「陽子数」、だったはずだ。しかし電子を一個失ったから1価の陽イオンになった。
    陽子中性子電子
    221
  5. (4)[2010追1_4]
    • 2NaN3+CuO→3N2+Na2O+Cu
      化学反応式上の物質量の比
      NaN3CuON2
      213
    • すべての気体は標準状態で1molあたり、22.4Lだから、
      実際に発生した「気体」すなわち窒素N2は、44.8[L]÷22.4[L/mol]=2[mol]
    • 「式量」=「モル質量」は、アジ化ナトリウムNaN3=23+14×3=65、酸化銅(II)CuO=64+16=80、
      必要なアジ化ナトリウムNaN3の質量x[g]、酸化銅(II)CuOの質量y[g]、とすると、
      実際に起こった反応での物質量の比
      NaN3CuON2
      x
      65
      y
      80
      44.8
      22.4
    • これらを「比」の式としてつないで、
      x
      65
      :
      y
      80
      :2=2:1:3
      すなわち、
      x
      65
      :2=2:3
      y
      80
      :2=1:3
      x+y=
      2×2×65
      3
      +
      2×1×80
      3
      =140
  6. (2)[2010追1_5]
    • エチレン(CH2=CH2)1分子をつくるには、炭素原子(C)が2個必要だ。
    • 自然界の炭素は、99%の普通の12Cと、1%の13Cとでできている。
      ということは、たくさんの炭素原子のつまった「袋」の中から、1個の炭素原子を「選び出す」ときに、それが
      • 13Cである「確率」pが、p=0.01
      • 12Cである「確率」1-pが、1-p=0.99 である、と言ってよい。
    • さて、無数の炭素原子のはいった「袋」から、たった2個の炭素原子を「取り出し」て、エチレンを組み立てるとき、出来上がったエチレンが、
      • 13CH2=13CH2である確率は、p2
      • 12CH2=13CH2である確率は、12CH2=13CH2である場合と13CH2=12CH2である場合を考慮して(!)、2!×p(1-p)
      • 12CH2=12CH2である確率は、(1-p)2
    • これはちゃんと、「二項定理」、

      の各項を表しておりますでしょ?
    • したがって、出来上がりの1mol、すなわちアボガドロ数NA=6.02×1023個のエチレン分子の内訳は、
      • 13CH2=13CH2は、p2NA=0.012×6.02×1023=10-4×6.02×1023=6.02×1019
      • 12CH2=13CH2は、2p(1-p)NA=2×0.01×0.99×6.02×1023=1.98×10-2×6.02×10232×6.02×1021
      • 12CH2=12CH2は、(1-p)2NA=0.992×6.02×10236.02×1023
      その比は、約1:200:10000、ということになる。
  7. (2)[2010追1_6]
    • (2)
      • 気体は、その種類にかかわらず、標準状態で22.4Lの体積を占めることが知られているから、その「密度(比重)」、すなわち「質量÷体積」の大小は、
        「モル質量=分子量」を比較するだけで、わかる。
      • 空気は、窒素N2=14×2=28、酸素O2=16×2=32が、約4:1の割合でできた混合気体と考えられるから、その「平均分子量」は、
        28×4+32×1
        1+4
        29
      • ある気体が、空気より軽くて「浮く」のか?、重くて「沈む」のか?、を判断するには、その気体の「分子量」と29を比較すればよいことになる。
        メタンCH4=12+4=16は、29よりはるかに小さく、「浮く」、つまり「上方に滞留する」ことになる。
  8. (2)[2010追2_1a]
    • Q=53-227+1299+286=1411
      C2H4(気)+3O2(気)=2CO2(気)+2H2O(液)+Q[kJ]・・・エチレンの燃焼熱
      ------------------------------
      C2H4(気)=2C(黒鉛)+2H2(気)+53[kJ]・・・エチレンの生成熱
      2C(黒鉛)+H2(気)=C2H2(気)-227[kJ]・・・アセチレンの生成熱
      C2H2(気)+O2(気)=2CO2(気)+H2O(液)+1299[kJ]・・・アセチレンの燃焼熱
      H2(気)+O2(気)=H2O(液)+286[kJ]・・・水の生成熱



  9. (2)[2010追2_1b]

      Q1+39=Q2+44
      Q2=Q1-5
  10. (4)[2010追2_2a]
    • (1)有機酸の強さ、カルボン酸>二酸化炭素>フェノール
    • (2)リン酸H3PO4
    • (3)酸が「強い」とは、電離度が高い、同じ物質量あたりで比較すると、発生する水素イオンの量が多い、ということである。発生する水素イオンの量が多ければ、これが亜鉛表面で「還元」されて、発生する水素分子の量も多いだろう。
    • (4)
      • pHは、水素イオン濃度[mol/L]の常用対数にマイナスをつけたもの、である。
        pH=-log10[H+]
      • 水素イオン濃度[H+]と水酸化物イオン濃度[OH-]の積は一定である(水のイオン積)。
        [H+]×[OH-]=10-14
      • だから、
        pH=-log10[H+]=14+log10[OH-]
      • つまり、
        • 底が1より大きい対数関数は、単調増加関数であること、
        • [H+]も[OH-]も、1よりはるかに小さい数であること、
        に注意すると(!)、
        • を10倍に薄めるごとに、pHは1ずつ増えて、だんだん中性pH=7に近づく。
        • 塩基を10倍に薄めるごとに、pHは1ずつ減って、だんだん中性pH=7に近づく。
  11. (3)[2010追2_2b]
    • 濃度c[mol/L]の弱酸HAの溶液1[L]があったとしよう。もちろん、すでに、電離している、のだが、
      まだ電離していない、状態を想定すると、そこにはc[mol]のHAがあったはずだ。
    • 電離度をαとすると(αはもちろん0と1の間の数である)、電離後の状態は、以下の表のようになり、
      HAH++A-
      はじめc--
      電離cαcαcα
      ________________
      電離後c(1-α)cαcα
    • 1[L]の溶液中に、水素イオンH+が、cα[mol]存在していることになる。つまり、水素イオン濃度[H+]は、
      [H+]=cα
    • c=0.10[mol/L]、α=2.0×10-2であるから、
      [H+]=0.10×2.0×10-2=2.0×10-3
    • ここで、pH=-log10[H+]なのだが、別に対数の計算をしなくとも
      1.0×10-3<2.0×10-3<10.0×10-3=1.0×10-2
      1.0×10-3<[H+]<1.0×10-2
      であることくらいは、わかる。つまり、pHは、2と3の間、である。
  12. (3)[2010追2_3a]
    • (1)塩素酸カリウムから酸素が発生する、といっているから、それは、オキソ酸に含まれていた化合物中の酸素(かならず「-2価」)が、単体「0価」の酸素になったのだから、その酸化還元反応式を作ってみよう。
      • 酸化剤は「誰」か?
        塩素の最外殻電子は7個、だから、最高の酸化数は+7、最低の酸化数は-1である。
        化合物酸化数
        塩化水素(塩酸)HCl-1
        塩素Cl20
        次亜塩素酸HClO+1
        亜塩素酸HClO2+3
        塩素酸HClO3+5
        過塩素酸HClO4+7
        塩素酸は、+5というかなり高い酸化数をもっている。これが塩化物イオンCl-、酸化数-1まで還元されることによって、「酸化剤」の能力を発揮するのだろう。
        • 酸化数の変化を調べる
          ClO3-(+5)→Cl-(-1)
        • 酸化数の変化に見合った電子の移動を考える
          ClO3-(+5)+6e-→Cl-(-1)
        • 両辺の電荷をそろえる(H+またはOH-を加える)
          ClO3-(+5)+6e-+6H+→Cl-(-1)
        • 両辺の物質量をそろえる(H2Oを加える)
          ClO3-(+5)+6e-+6H+→Cl-(-1)+3H2O・・・(ア)
      • 還元剤は「誰」か?
        酸素が発生した、というのだから、どこにでもある酸素化合物として水H2O、にしておこう。
        • 物質量をそろえる
          2H2O→O2
        • 酸化数の変化を調べる
          2H2O(-2)→O2(0)
        • 酸化数の変化に見合った電子の移動を考える
          2H2O(-2)→O2(0)+4e-
        • 両辺の電荷をそろえる(H+またはOH-を加える)
          2H2O(-2)→O2(0)+4e-+4H+・・・(イ)
        • 両辺の物質量は、そろっている(!)
      • 全反応式を作る。
        (ア)(イ)から、電子が過不足なくやり取りできるように、(ア)を2倍、(イ)を3倍して辺々加える。
        2ClO3-+12e-+12H+2Cl-+6H2O・・・(ア)×2
        6H2O3O2+12e-+12H+・・・(イ)×3

        2ClO3-2Cl-+3O2
        という結果になった。
      • 酸化マンガン(IV)は、酸化還元反応自体には、何の役割も果たしていない。つまり、「触媒」である。
        化合物酸化数
        マンガン金属単体Mn0
        マンガンイオン(II)Mn+2+2
        酸化マンガン(IV)MnO2+4
        過マンガン酸カリウムKMNO4+7
        であるから、酸化マンガン(IV)も酸化剤として働く場合もあるが、ここではもっと強力な塩素酸イオンが、酸化剤だったのだから、出番はなかった。
  13. (1)[2010追2_3b]
    • イオン化傾向が水素(H2)より大きい金属は、
      • 金属単体が「還元剤」として、
        Ca→Ca2++2e-
      • 水、または、希酸に含まれる水素イオン(H+)を「酸化剤」として、
        2H2O+2e-→H2+2OH-
        2H++2e-→H2
      反応する。
    • 常温の水と、すなわち熱エネルギーを加えられなくても反応するのは、その中でも、特にイオン化傾向が高い金属である。
      (ア)から、A>C、(イ)から、A>B
    • C++B→C+B+
      • Cの陽イオンC+が「還元」されCの単体Cになり、
      • Bの単体Bが「酸化」されBの陽イオンB+になった。
      「イオン化傾向」とは、「還元力」の強さの順位だから、相手を「還元」したBのほうが強い。B>C
  14. (3)[2010追2_4]
    • 【負極・還元剤】H2→2H++2e-    ・・・(ア)
    • 【正極・酸化剤】O2+4e-+4H+→2H2O   (リン酸型、電解液が酸性でH+が存在)    ・・・(イ)
                                O2+4e-+2H2O→4OH-   (水酸化カリウム型、電解液が塩基性でH+が存在しない)    ・・・(イ’)
    • (ア)×2+(イ)または(イ’)    2H2+O2→2H2O
      水素2モルが酸化され、酸素1モルが還元され、4モルの電子が移動している。


  15. (6)[2010追3_1a]
    • ケイ酸ナトリウムに水を加え加熱すると水ガラスになり、水ガラスに希塩酸を加えて得たゲル状ケイ酸を乾燥させるとシリカゲルができる。
      水ガラスを「加熱」するわけではない、と言いたいらしいが、あまりにも目立ちにくい「誤り」である。他の選択肢がすべて「正しい」ことから割り出すしかないか?
  16. (5)[2010追3_1b]
    • こんな反応式は、知らなくても、文中のヒントから、係数を合わせるだけで、組み立てられる。
      • まず、言われたとおりに、並べてみる。
        SiO2+HF→H2SiF6
      • 「左辺」と「右辺」で、Siの物質量は合っているから、あとは、Fの物質量を揃えよう。左辺のHFの係数を6にする。
        SiO2+6HF→H2SiF6
      • 「左辺」には「右辺」にはない余分なHが4個、Oが2個ある。「右辺」に水2モルを加えれば、ちょうど、うまくつりある。
        SiO2+6HF→H2SiF6+2H2O
      化学反応式実際
      SiO2HFSiO2HF
      1:6=6:3.0×x×10-3
      28+2×16
      x=200mL
  17. (4)[2010追3_2a]
    • 次の二つの問題を、区別しておかなければならない。
      1. イオン化傾向が水素より大きい金属は、水、または、希酸と反応して、水素の気体を発生させる
        • 【還元剤】金属単体
          • Fe→Fe2++2e-
        • 【酸化剤】「水」の水素、または、「希酸」の水素イオン(いずれも+1価)
          • 2H2O+2e-→H2+2OH-
          • 2H++2e-→H2
          イオン化傾向とは、「還元力」の順位であって、
          水素単体より、金属単体のほうが、還元力が強いといっているのだから、当然の反応である。
          ただし、例外があって、鉛では、反応で生じたイオンPb2+が、「希酸」(H2SO4,HCl)の陰イオン(SO42-,Cl-)と「沈殿」(難溶性の塩)を作ってしまうから、これが表面を覆い、反応が進行しない。
      2. 強い酸化力を持つ酸(希硝酸・濃硝酸・濃硫酸)は、金、白金以外のすべての金属を溶かす
        • 【還元剤】金属単体
          • Cu→Cu2++2e-
        • 【酸化剤】それぞれの酸(NやSの酸化数が変化する)
          • 希硝酸:HNO3(+5)+3e-+3H+→NO(+2)+2H2O
          • 濃硝酸:HNO3(+5)+e-+H+→NO2(+4)+H2O
          • 濃硫酸:H2SO4(+6)+2e-+2H+→SO2(+4)+2H2O
          発生するのは、それぞれ一酸化窒素NO(希硝酸)、二酸化窒素NO2(濃硝酸)、二酸化硫黄SO2(濃硫酸)であって、もちろん、水素ではない。
          例外は鉄とアルミニウム。酸化されて生じたFe2O3やAl2O3きわめて水に溶けにくい皮膜を作ってしまうから、これが表面を覆い、反応が進行しない。
          身の回りの金属製品を見ればわかるだろう?、イオン化傾向がかなり大きいにもかかわらず、酸に侵されにくいこれら二つの金属ばかりを、「人類」は、もっぱら利用してきたのだ。
  18. (5)[2010追3_2b]
    • 硫黄の最外殻電子数は6、したがって、とることのできる「酸化数」は-2から+6まで。
      酸化数
      硫酸H2SO4+6
      二酸化硫黄SO2+4
      硫黄(単体)S0
      硫化水素H2S-2
      • 硫酸(+6)は「酸化剤」として働いくことしかできず、、二酸化硫黄(+4)になる
      • 二酸化硫黄(+4)は「酸化剤」として働いて、硫黄単体(0)になるか、または、
        「還元剤」として働いて、硫酸(+6)になる。
        どちらになるかは、「相手」の「酸化剤・還元剤」としての「強さ」による。
      • 硫化水素(-2)は「還元剤」として働くことしかできず、硫黄単体(0)になる。
    • 空気より重いか軽いかは、分子量が29より大きいか小さいかで、決まる。
      • 空気は窒素(N2)、酸素(O2)が、物質量比4:1で混じった混合気体である。
      • すべての気体1モルは、同温同圧のもとで同体積(22.4L)を占める。
      • したがって、気体の密度(質量÷体積)を比較するには、は分子量を比較すればすむ。
        空気の平均分子量は、(28+32)/229
        硫化水素H2S=2+32=34、だから空気より重い。
    • H2SH++HS-2H++S2-、弱酸。
      硫化水素の性質
      • 刺激臭の気体
      • さまざまな金属の沈殿を作る
      • 弱酸
      • 還元性
  19. (8)[2010追3_3]
    • 炎色反応を示すのは、アルカリ金属アルカリ土類金属、と、
      マグネシウムは2族だが、アルカリ土類金属には含めない。
      炎色反応水酸化物イオンとの沈殿硫酸イオン、炭酸イオンとの沈殿
      アルカリ土類金属あり沈殿しない沈殿する
      マグネシウムなし沈殿する沈殿しない








  20. (3)[2010追3_4]
    • CaCO3=40+12+3×16=100
      CO2=12+2×16=44
      CaCO3+2HClCO2+H2O+CaCl2
      はじめ
      1.0
      100
      1.0×30×10-3---
      反応/生成0.010.020.010.010.01
      あと00.010.010.010.01
    • 44×0.01=0.44
  21. (2)[2010追3_5]
    • AgNO3=108+14+3×16=170
      AgNO3=108+35.5=143.5
      AgNO3+HClAgCl+H++NO3-
      はじめ
      1.7
      170
      0.50×20×10-3---
      反応/生成0.010.010.010.010.01
      あと000.010.010.01
    • AgNO3とHClは0.01molずつ、過不足なく反応しているので、グラフが途中で折れ曲がることはない
    • AgClの最終的な収量は、143.5×0.01=1.435
  22. (5)[2010追4_1]
    • アルケン、アルキンの不飽和結合(二重結合、三重結合)と、ベンゼン環の不飽和結合とでは、その性質にさまざまな違いがある。
      • アルケン、アルキンの不飽和結合(二重結合、三重結合)
        • 置換反応より、付加反応が、優先する。
          この不飽和結合が「不安定」で、壊れやすい、と考えることができる。
      • ベンゼン環の不飽和結合
        • 付加反応より、置換反応が、優先する。
          正六角形の構造が極めて「安定」で、壊れにくい。だから、その構造を壊してしまうには、外部から(紫外線などの)大きなエネルギーを供給する必要がある。
  23. (5)[2010追4_2]
    • (3)シュウ酸には還元力がある。
      H2C2O4(+3)→2CO2(+4)+2e-+2H+
    • (5)
      • テレフタル酸の二つのカルボキシル基は、ベンゼン環の向かい側「パラ位」にあるから、遠すぎて脱水できない。
      • フタル酸なら、その二つのカルボキシル基は、ベンゼン環の隣同士「オルト位」にあるから、近いので脱水できる。
        だから、無水フタル酸、というものが存在する。
      同様に、
      • フマル酸の二つのカルボキシル基は、二重結合の反対側「トランス位」にあるから、遠すぎて脱水できない。
      • マレイン酸なら、その二つのカルボキシル基は、二重結合の同じ側「シス位」にあるから、近いので脱水できる。
        だから、無水マレイン酸、というものが存在する。
  24. (3)[2010追4_3]
    • ア:「幾何異性体」は、二重結合の同じ側(シス型)か、反対側(トランス型)か?、の問題。二重結合の片側の炭素に同じ基が2個結合しているなら、幾何異性体は生じない。
    • イ:アルコールの酸化の様式は、「級」、ヒドロキシル基のついた炭素にあといくつの炭素が結合しているか?、で判断。
      • 第1級:ヒドロキシル基のついた炭素に、あと1個または0個の炭素。→アルデヒドを経てカルボン酸まで酸化。
      • 第2級:ヒドロキシル基のついた炭素に、あと2個の炭素。→ケトンまで酸化。
      • 第3級:ヒドロキシル基のついた炭素に、あと3個、つまり全部、炭素。→酸化されにくい。
    • ウ:一つの炭素に4個の異なる官能基が結合していると、「光学異性体」を生じる。この炭素を不斉炭素という。
    • 幾何異性体アルコールの級水素付加後
      *は不斉炭素
      (1)なし第2級CH3CH2CH2*CH(OH)CH3
      (2)あり第2級CH3CH2CH2CH(OH)CH2CH2CH3
      (3)なし第2級CH3CH2CH(OH)CH2CH3
      (4)なし第1級CH3CH(CH3)CH2CH2OH
      (5)なし第3級CH3CH2CH2C(CH3)2OH
      (6)なし第2級CH3CH(CH3)*CH(CH3)OH








  25. (1)(4)[2010追4_4]
    • a:ナトリウムフェノキシドに高温高圧化で二酸化炭素を作用させると、ヒドロキシル基の隣(オルト位)にカルボキシル基が生じる。
      カルボキシル基は、二酸化炭素より「強い」酸だから、電離し、(フェノール性)ヒドロキシル基は、二酸化炭素より「弱い」酸だから、電離しない
    • b:(1)サリチル酸は、カルボキシル基とヒドロキシル基の両方を持つから、酸の強さとしては、「カルボン酸」に分類できる。
      強←有機酸の強さ(電離度の大きさ)→弱
      R-SO3H
      (スルホン酸)
      R-COOH
      (カルボン酸)
      CO2
      (二酸化炭素)

      (フェノール)
    • (2)NaHCO3→Na++HCO3-
      塩(電解質)である炭酸水素ナトリウムNaHCO3が電離すると、炭酸水素イオンHCO3-が生じる。
      R-SO3H→H++R-SO3-      ・・・(ア)
      R-COOH→H++R-COO-   ・・・(イ)
      CO2+H2O→H++HCO3-    ・・・(ウ)
      →H++  ・・・(エ)
      • ここに、二酸化炭素より「強い」酸、スルホン酸、カルボン酸が存在すると、(ア)(イ)の右向きの反応が進行して、大量の水素イオンH+が生じる。
        溶液中の炭酸水素イオンHCO3-は、この水素イオンH+を「押し付けられ」て、(ウ)の左向きの反応が進行、二酸化炭素の気体が発生する。
      • フェノールは二酸化炭素より「弱い」酸だから、炭酸水素イオンHCO3-に「押し付ける」ほどの水素イオンH+を電離によって作り出すことができない。
        だから二酸化炭素は発生しない。
    • (3)ベンゼン環に直結したヒドロキシル基(水酸基)があれば、他の構造には関係なく、塩化鉄(III)で呈色する。サリチル酸も呈色。
    • (4)カルボン酸のカルボキシル基R-COOHからOH、アルコールまたはフェノールのヒドロキシル基からHが「脱水」するのが、エステル化。
      無水酢酸はカルボン酸だから、これとエステル化するには、ヒドロキシル基を持っていればよい。だから、どちらも可。
    • (5)カルボン酸のカルボキシル基R-COOHからOH、アルコールまたはフェノールのヒドロキシル基からHが「脱水」するのが、エステル化。
      メタノールはアルコールだから、これとエステル化するには、カルボキシル基がなければならない。だから、フェノールは無理。
  26. (2)[2010追4_5]
    • (1)一酸化炭素を「酸化」すれば、二酸化炭素になるだろう。
    • (2)アセトアルデヒドの工業的製法として、現在では、エチレンの酸化が用いられている。
    • (3)アセトアルデヒドのかつての工業的製法で、アセチレンに水を付加すると、ビニルアルコールという不安定な物質を経てアセトアルデヒドを得る方法が行われていたが、水銀触媒を用いることから重大な環境汚染を生じたため、今日では用いられない。
    • (4)o-キシレンの2つのメチル基が酸化されて、フタル酸になる。
      p-キシレンの2つのメチル基が酸化されて、テレフタル酸になる。
    • (5)エタノールの「脱水」反応には、温度条件によって異なる2種類がある。
      • 120度(低温)では、2分子から脱水して、ジエチルエーテル、
      • 160度(高温)では、分子内脱水を行って、エチレン。
    • (6)マレイン酸は二重結合でつながった2つの炭素の同じ側(シス型)に2個のカルボキシル基を持ち、これらから「脱水」して無水マレイン酸ができる。したがって、無水マレイン酸に水を加えると、マレイン酸にすることができる。
    • (7)アミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)から脱水して、アミド結合(-NH-CO-)が形成される。
      アニリンと無水酢酸から、脱酢酸して、アセトアニリドができる。
  27. (4)[2010追4_6]
    • +NaOH→+H2O
    • C6H4(CH3)-SO3Hの分子量は、C7H8SO3=12×7+8+32+16×3=172、
      1molあたりnmolの結晶水を含むから、C7H8SO3nH2O=172+18n
    • 化学反応式実際
      C7H8SO3nH2ONaOHC7H8SO3nH2ONaOH
      1:1=1.04:1.00×5.00×10-3
      172+18n
      1.04=1.00×5.00×10-3×(172+18n)
      208=172+18n
      n=2








  28. (3)[2011本1_1_a]
    • 「電解質」とは、水溶液中で電離する性質を持つもの。普通は、金属元素と非金属元素が結合した「イオン結合性物質」がこれに当たる。
    • ここでは、すべてが炭素、水素、酸素の共有結合で構成された有機化合物、つまり「分子性物質」である。
    • その中で、唯一、「サリチル酸」だけが、カルボキシル基-COOHをもち、水溶液中でわずかに電離する。
    • エタノール(1価アルコール)、グリセリン(3価アルコール)、スクロース(糖)は、ヒドロキシル基-OHをもち水によくとけるが電離せず中性。ホルムアルデヒド(アルデヒド)も水にとけるが中性。酢酸エチルは「エステル」で、ヒドロキシル基などの極性の大きい基を持たないから、水に溶けない。
  29. (6)[2011本1_1_b]
    • (1)アセチレン(H-C≡C-H)、単結合2
    • (2)エチレン(CH2=CH2)、単結合4
    • (3)ギ酸(H-C=O-OH)、単結合3
    • (4)トリクロロメタン(CHCl3)、単結合4
    • (5)二酸化炭素(O=C=O)、単結合0
    • (6)メタノール(CH3-OH)、単結合5
  30. (6)[2011本1_2]
    • 遷移元素は、周期表第3族から第11族まで。最外殻電子を1個、または2個にしたまま、それより内側の核に電子が埋まっていくため、族による化学的性質の変化が乏しい。
  31. (2)[2011本1_3]
    • a:窒素(N)、b:フッ素(F)、c:ネオン(Ne)、d:ナトリウム(Na)。
    • 窒素原子は、最外殻電子5個のうち、2個を「非共有電子対(孤立電子対)」、他の3個が共有結合に用いられるから、3方向に共有結合する。窒素原子同士では、これが3重結合になる。
    • 電子親和力、電気陰性度が最大なのは、周期表で、希ガスを除く右上の端、フッ素(F)。
    • 第一イオン化エネルギーは、周期表の左下になるほど小さい。
  32. (4)[2011本1_4]
    • 1.0cm3の氷の質量は、1.0×0.91=0.91g
    • 水分子H2Oの分子量1×2+16=18というのは、水分子がアボガドロ数(6×1023)集まると18gになる、という意味だ。
    • 1.0cm3の氷に含まれる水分子の個数をxとすれば、0.91:18=x:(6×1023)
  33. (1)[2011本1_5]
    • 標準状態の気体は種類にかかわらず1モル22.4L、だから、10mL、40mLをそのままモル数の比とみなして、
      CH4+2O2CO2+2H2O
      はじめ1040--
      反応/生成102010(20)
      ____________________
      あと02010(20)
      はじめ気体は10+40=50mLあった。反応後の気体は20+10=30mL
  34. (5)[2011本1_6]
    • 次亜塩素酸イオンClO-の塩素の酸化数は「+1」。塩素の単体「0」価に変化、自ら「還元」されることで、「酸化力」を発揮する。
      酸化数
      過塩素酸HClO4+7
      塩素酸HClO3+5
      亜塩素酸HClO2+3
      次亜塩素酸HClO+1
      塩素Cl20
      塩化水素HCl-1


  35. (2)[2011本2_1]
    • Q=-6×394-6×286+1273
      6CO2(気)+6H2O(液)=C6H12O6(固)+6O2(気)+Q[kJ]
      ------------------------------
      6CO2(気)=6C(黒鉛)+6O2(気)-6×394[kJ]・・・(2)
      6H2O(液)=6H2(気)+3O2(気)-6×286[kJ]・・・(3)
      6C(黒鉛)+6H2(気)+3O2(気)=C6H12O6(固)+1273[kJ]・・・(1)
  36. (5)[2011本2_2]
    • (5)Q1が「水(液)の生成熱」、Q2が「水(液)の蒸発熱」
      • H2(気)+O2(気)=H2O(液)+Q1
      • H2O(液)=H2O(気)-Q2
      • H2(気)+O2(気)=H2O(気)+(Q1-Q2)
      Q1-Q2が、「水(気)の生成熱」になる。
  37. (3)[2011本2_3]
    • CH3OH=12+4+16=32
      4.2×103×(x-20)=64×726×103×0.1
      32
      x=2×726+2054.6
      42
  38. (5)[2011本2_4]
    • (1)2H2O(+1)+2K(0)→2KOH(+1)+H2(0)
      (酸化剤)H2O、(還元剤)K
    • (2)Cl2(0)+2KBr(-1)→2KCl(-1)+Br2(0)
      (酸化剤)Cl2、(還元剤)KBr
    • (3)H2O2(-1)+2KI(-1)+H2SO4→2H2O(-2)+I2(0)+K2SO4
      (酸化剤)H2O2、(還元剤)KI
    • (4)H2O2(-1)+SO2(+4)→H2SO4(Sは+6、Oは-2)
      (酸化剤)H2O2、(還元剤)SO2
    • (5)SO2(+4)+Br2(0)+2H2O→H2SO4(+6)+2HBr(-1)
      (酸化剤)Br2、(還元剤)SO2
    • (6)SO2(+4)++2H2S(-2)→3S(0)+2H2O
      (酸化剤)SO2、(還元剤)H2S









  39. (3)(4)[2011本2_5]
    1. (3)ホールピペットで厳密に量ったBに含まれる純粋な酢酸の物質量を決して変えてはならない。コニカルビーカーに水が残っていることはぜんぜん差し支えない。
    2. CH3COOH+NaOH→CH3COONa+H2O
      化学反応式実際
      CH3COOHNaOHCH3COOHNaOH
      1:1=(x×10×10-3)×10:0.110×7.50×10-3
      100
      x=0.825mol/L
  40. (6)[2011本2_6]
    • 燃料電池
      • 負極:H2(0)→2H+(+1)+2e-
      • 正極:O2(0)+4e-+4H+→2H2O(-2)
    • 電気分解
      • 陽極(A):Cu(0)→Cu2+(+1)+2e-
      • 陰極(B):Cu2+(+1)+2e-Cu(0)
    • 水素H21molの体積は22.4L、銅Cuが1molの質量は64g
      • 燃料電池の「負極」が水素H21mol消費するたびに、電子e-2molが放出され、
      • 電解槽の「陽極(A)」では電子e-2molを受け取るたびに、銅Cuが1mol溶けて減少する。
      100-64=36、したがって、(22.4,36)を通過するグラフを探す!
  41. (1)[2011本3_1]
    • (1)分子量は、He=4,Ne=20,Ar=40
      分子量が、空気の平均分子量29より小さいものが、空気より「軽い」。
    • (5)構造が類似している分子については、分子量が大きいほど、分子間力が大きく、したがって、沸点・融点は高くなる。
  42. (5)[2011本3_2]
    • (1)Cu(OH)2→CuO+H2O
      加熱されて「脱水」した。
    • (2)CuSO4・5H2O→CuSO4+5H2O
      加熱されて、結晶水がとれた。
    • (3)CuSO4・2H2O→CuSO4H2O+H2O
      加熱されて、結晶水が、一部、とれた。
      (1)(2)(3)ではいずれも、加熱されることによって水が水蒸気という気体となって出て行く。
    • (4)CaCO3→CaO+CO2
      加熱されて、二酸化炭素が発生した。
      やはり、加熱されると、そのエネルギーを受け取って、出て行くのは、二酸化炭素という、気体である。
    • (5)2NaHCO3→2Na(CO3)(固)+H2O(気)+CO2(気)
      これもやはり、加熱され、そのエネルギーを受け取って、水蒸気および二酸化炭素という気体が出て行く。
      もし、選択肢のように、単体の水素が発生するのなら、それは「酸化還元反応」のはずだろう?
      いったい、「誰」が酸化剤なのだ?

  43. (4)[2011本3_3]
    • 自然発火するのは「黄リン」のみ。「赤リン」はマッチに使われている。そんなに簡単に発火されては、困る。
  44. (6)[2011本3_4]
    • 金、白金は、濃塩酸と濃硝酸の混合物「王水」にしか溶けない
      還元剤イオン化傾向がHより大きい金属金、白金以外のすべての金属
      酸化剤水、または希酸
      水素イオン(H+)
      • 2H++2e-→H2
      • 例外:PbCl2,PbSO4(難溶性)
      反応しない
      強力な酸化力を
      もつ酸
      「熱濃硫酸」
      「希硝酸」
      「濃硝酸」
      • それぞれ、二酸化硫黄、一酸化窒素、二酸化窒素を発生
        • 熱濃硫酸:H2SO4+2e-+2H+→SO2+2H2O
        • 希硝酸:HNO3+3e-+3H+→NO+2H2O
        • 濃硝酸:HNO3+e-+H+→NO2+H2O
      • 例外:アルミニウム、鉄は、強力な酸化皮膜を作る
    • (1)(2)は、「微妙」であるけれども、(6)が、明らかに、間違い。
  45. (2)[2011本3_5]
    • 四酸化三鉄Fe3O4は、FeO(+2)とFe2O3(+3)の等量混合物と考えてよい。
    • (酸化剤)
      • FeO(+2)+2e-+2H+→Fe(0)+H2O・・・(ア)
      • Fe2O3(+3)+6e-+6H+→2Fe(0)+3H2O・・・(イ)
    • (還元剤)CO(+2)+H2O→CO2(+4)+2e-+2H+・・・(ウ)
      Fe3O4+4CO→3Fe+4CO2・・・(ア)+(イ)+4×(ウ)
    • 式量は、
      • Fe3O4=56×3+16×4=168+64=232
      • CO=12+16=28
      化学反応式実際
      Fe3O4COFe3O4CO
      1:4=4.64×103:x×103
      23228
      x×103×232=4×4.64×103×28
      x=4×4.64×28=2.24
      232
  46. (1)[2011本3_6]
    • (1)CaCO3のみ沈殿
      • 塩化物イオン(Cl-)で沈殿するのは、銀イオン(Ag+)、鉛イオン(Pb2+)のみ
      • アルカリ土類金属イオン(Ca2+,Ba2+)が沈殿するのは、炭酸イオン(CO32-)と、硫酸イオン(SO42-)
    • (2)どちらも沈殿しない
      • 硝酸イオン(NO3-)で沈殿する金属イオンは、ない。
      • 硫酸イオン(SO42-)で沈殿するのは、アルカリ土類金属イオン(Ca2+,Ba2+)と鉛イオン(Pb2+)
    • (3)どちらも沈殿しない
      • 塩化物イオン(Cl-)で沈殿するのは、銀イオン(Ag+)、鉛イオン(Pb2+)のみ
      • 硫酸イオン(SO42-)で沈殿するのは、アルカリ土類金属イオン(Ca2+,Ba2+)と鉛イオン(Pb2+)
    • (4)どちらも沈殿する
      • 水酸化物イオン(OH-)には、アルカリ金属(Na+,K+)、アルカリ土類金属(Ca2+,Ba2+)以外のすべての金属イオンが沈殿する
        • ただし、両性元素(Al3+,Zn2+,Pb2+,Sn2+)のイオンは、過剰な水酸化ナトリウムを加えると、沈殿が溶ける
        • ただし、Zn2+,Ag+,Cu2+のイオンは、過剰なアンモニアを加えると、沈殿が溶ける
      • クロム酸イオン(CrO42-)で沈殿するのは、銀イオン(Ag+)、鉛イオン(Pb2+)のみ
    • (5)どちらも沈殿しない
      • 塩化物イオン(Cl-)で沈殿するのは、銀イオン(Ag+)、鉛イオン(Pb2+)のみ
      • 硫酸イオン(SO42-)で沈殿するのは、アルカリ土類金属イオン(Ca2+,Ba2+)と鉛イオン(Pb2+)
        • マグネシウムは、2族元素であるが、アルカリ土類には含めない
          マグネシウムイオン(Mg2+は、水酸化物イオン(OH-)に沈殿し、炭酸イオン(CO32-)、硫酸イオン(SO42-)に沈殿しない
  47. (6)[2011本3_7]
    • 塩素の最外殻電子は7個、だから、最高の酸化数は+7、最低の酸化数は-1である。
      化合物酸化数
      塩化水素(塩酸)HCl-1
      塩素Cl20
      次亜塩素酸HClO+1
      亜塩素酸HClO2+3
      塩素酸HClO3+5
      過塩素酸HClO4+7
      塩素酸カリウムは、K+  ,  ClO3-の二つのイオンからなる。
  48. (4)[2011本4_1]
    • (3)エタノールの脱水
      • 130〜140:2分子から脱水して、ジエチルエーテル
        2CH3-CH2-OH  →  CH3-CH2-O-CH2-CH3  +  H2O
      • 160〜180:1分子内で脱水して、エチレン
        CH3-CH2-OH  →  CH2=CH2  +  H2O
    • (4)アルコールの酸化
      • 第1級アルコール(ヒドロキシル基の結合した炭素に0個または1個の炭素):アルデヒドを経てカルボン酸まで酸化
      • 第2級アルコール(ヒドロキシル基の結合した炭素に2個の炭素):一段階のみ酸化されて、ケトンになる
      • 第3級アルコール(ヒドロキシル基の結合した炭素に3個の炭素):酸化されにくい

      「1-プロパノール」の名は、一番端の炭素にヒドロキシル基が結合している、と言う意味だから、
      CH3-CH2-CH2-OH  第1級アルコールである。
      • CH3-CH2-CH2-OH  →  CH3-CH2-CHO  →  CH3-CH2-COOH
        1-プロパノール  →  プロピオンアルデヒド  →  プロピオン酸

      「2-プロパノール」の名は、端から2番目の炭素にヒドロキシル基が結合している、と言う意味だから、
      CH3-CH(OH)-CH3  第2級アルコールである。
      • CH3-CH(OH)-CH3  →  CH3-CO-CH3
        2-プロパノール  →  アセトン
  49. (5)[2011本4_2]
    水素1分子付加
    1CH3-CH2-CH(CH3)-CCHCH3-CH2-CH(CH3)-CH=CH2
    2CH3-CH(CH3)-CC-CH3CH3-CH(CH3)-CH=CH-CH3
    3CH3-CH2-CH2-CH(CH3)-CC-HCH3-CH2-CH2-CH(CH3)-CH=CH2
    4CH3-CH(CH3)-CC-CH(CH3)-CH3CH3-CH(CH3)-CH=CH-CH(CH3)-CH3
    5CH3-CH2-CH(CH3)-CC-CH(CH3)-CH3CH3-CH2-CH(CH3)-CH=CH-CH(CH3)-CH3
    「シスートランス異性体」が生じるのは、(2)(4)(5)
    水素2分子付加
    1CH3-CH2-CH(CH3)-CCHCH3-CH2-CH(CH3)-CH2-CH3
    2CH3-CH(CH3)-CC-CH3CH3-CH(CH3)-CH2-CH2-CH3
    3CH3-CH2-CH2-CH(CH3)-CC-HCH3-CH2-CH2-*CH(CH3)-CH2-CH3
    4CH3-CH(CH3)-CC-CH(CH3)-CH3CH3-CH(CH3)-CH2-CH2-CH(CH3)-CH3
    5CH3-CH2-CH(CH3)-CC-CH(CH3)-CH3CH3-CH2-*CH(CH3)-CH2-CH2-CH(CH3)-CH3
    「不斉炭素原子(*)」が存在するのは、(3)(5)
  50. (1)[2011本4_3]
    • 「水酸化ナトリウムを加えて加熱」は「けん化」であろう。
      ならばAはエステルで、「けん化」で生じるのは、「カルボン酸のナトリウム塩」と、「アルコール」。
    • 次に「希硫酸を加えて酸性にした」ことで、「カルボン酸のナトリウム塩」から希硫酸より弱いカルボン酸が遊離しているはずだ。
    • 「銀鏡反応」は、銀イオンが還元されて銀単体が生ずる反応だから、「還元性」をもつ構造、アルデヒド基をもっていなければならない。
    • 「ヨードホルム反応」を示すのは、
      1. 端から2番目の炭素原子にヒドロキシル基が結合した、第1級アルコール、または、第2級アルコール
      2. および、それらが酸化されて生じた、アルデヒド、または、ケトン
    • ということは、「ヨードホルム反応」を示すのは、「けん化」で生じた「アルコール」でよいとして、
      もうひとつの「カルボン酸」であるはずのものが、「銀鏡反応」、とはどういうことだ?
      もっとも単純な構造の「カルボン酸」であるギ酸(H-CO-OH)は、分子内に「アルデヒド構造」ももっているから、「銀鏡反応」も示すのであった。
    • 選択肢のうち、ギ酸の「エステル」(H-CO-O-R)になっているのは、(1)(2)で、それぞれ「けん化」で生じるアルコールは、
      • (1)CH3-CH(OH)-CH3  :  2-プロパノール
      • (2)CH3--CH(CH3)-CH2-OH  :  2-メチル,1-プロパノール
      で、「ヨードホルム反応」の要件
      1. 端から2番目の炭素原子にヒドロキシル基が結合した、第1級アルコール、または、第2級アルコール
      を満たすのは、(1)である。
  51. (6)[2011本4_4]
    • クメン法
      1. プロペンにベンゼンを付加させると、クメンという物質ができ、
      2. これを酸化すると、「クメンヒドロペルオキシド」という物質になって
        (「ペルオキシド」とは「過酸化物」の意味で、-O-O-構造をもつ)、
      3. これに希硫酸を加えると分解して、アセトンとフェノールになる。
  52. (4)(2)[2011本4_5]
    1. (4)について。
      • 生成物は、酢酸とエタノールの「エステル化」の結果、酢酸エチル。
        CH3COOH+CH3-CH2-OH→CH3COO-CH2-CH3+H2O
      • 余った酢酸と炭酸水素ナトリウムが反応する。カルボン酸は二酸化炭素より強い酸であるから、弱酸である二酸化炭素が遊離する。
        CH3COOH+NaHCO3→CH3COO-Na++CO2+H2O
      • したがって、
        • 電離して水によく溶けるCH3COO-Na+を含んだ水の層、
        • まったく水に溶けない酢酸エチルCH3COO-CH2-CH3の層、
        に分かれることになる。
        酢酸エチルのほうが水よりもはるかに分子量は大きいが、
        • 水に溶けない、「無極性」の分子は、分子間力がとても小さいので、密度も小さい
        • 水にはO-H構造という強力な「極性」(電化の偏り)があるので、分子間力が極めて大きく(「水素結合」と呼ぶ)、密度が大きい
          だから、下層は、水、である。
    2. 酢酸エチルというエステルに、塩基を加えて「加水分解」している、すなわち「けん化」反応である。
      • 「けん化」(R-COO-R'+NaOH→RCOO-Na++R'-OH)
        では、カルボン酸のナトリウムけん(せっけん)、と、アルコールが生成する。ここでは、
        CH3-COO-CH2-CH3+NaOH→CH3-COO-Na++CH3-CH2-OH
        酢酸ナトリウムとエタノールが生成する。
  53. (3)[2011本4_6]
    • 「炭素原子を4個もつ第2級アルコール」
      CH3-CH2-CH(OH)-CH3
      とすると、C4H10O=12×4+10+16=74で、「分子量74」に合致する。
      したがって、Aは、2-ブタノール(CH3-CH2-CH(OH)-CH3)
    • 第2級アルコールを酸化すると、ケトン。
      CH3-CH2-CH(OH)-CH3→(酸化)→CH3-CH2-CO-CH3
      したがって、Bは、メチルエチルケトン(CH3-CH2-CO-CH3)
    • (1)CH3-CH2-*CH(OH)-CH3
      *を付けた炭素には、水素(-H)、ヒドロキシル基(-OH)、メチル基(-CH3)、エチル基(-CH2-CH3)の4個の異なる基が結合しているから、不斉炭素原子。
    • (2)(3)C4H10Oの異性体。アルコールはかならず、エーテルと異性体関係にある。
      • アルコール
        • CH3-CH2-CH2-CH2-OH:1-ブタノール(第1級アルコール)
        • CH3-CH2-CH(OH)-CH3:2-ブタノール(第2級アルコール)
        • :(第3級アルコール)
      • エーテル
        • CH3-CH2-O-CH2-CH3:ジエチルエーテル
        • CH3-CH2-CH2-O-CH3:メチルプロピルエーテル
        • CH3-CH(CH3)-O-CH3
      • 以上、アルコール、3種類。エーテル、3種類。
    • (4)(5)C4H8Oの異性体。
      1. アルデヒドはかならず、ケトンと異性体関係にある。
      2. 不飽和結合を1つもつと、炭素数が2個減る(アルデヒドもケトンも、炭素酸素間二重結合である)。
      3. 環状構造もつと、炭素数が2個減る。

      • アルデヒド
        • CH3-CH2-CH2-CHO
        • CH3-CH(CH3)-CHO
      • ケトン
        • CH3-CH2-CO-CH3
      • 二重結合をもつアルコール
        • CH2=CH-CH2-CH2-OH
        • CH2=CH-*CH(OH)-CH3
        • CH2=C(OH)-CH2-CH3
        • CH3-CH=CH-CH2-OH(シス/トランス)
        • CH3-CH=C(OH)-CH3(シス/トランス)
      • 二重結合をもつエーテル
        • CH2=CH-CH2-O-CH3
        • CH2=C(CH3)-O-CH3
        • CH3-CH=CH-O-CH3(シス/トランス)
      • 環状構造をもつアルコール(省略!)
      • 環状構造をもつエーテル(省略!)
      • 二重結合(アルデヒド基、ケトン基も含む)に関与している炭素は不斉炭素ではない!
        *を付けたものが不斉炭素原子である。少なくとも一つはあることがわかる。