【問題】
正の実数x,y,z

をみたすとき、
x+2y+3zの最小値を求めよ。


zを、定数z0とみなして、

・・・(1)

とおくと、a>0





・・・(1')


これは、漸近線,
とする分数関数である。
x+2y+3z0=Aとおく。
これは傾き-の直線である。
・・・(2)

これら(1)(2)が第1象限で、共有点をもつ条件の下で、Aが最小となるのは、両者が接するときであろう。




そこで、(1)の微分係数が、-となるような
(1)上の点を求めることになる。



これが、-に等しいから、

y2-x2=0
(y-x)(y+x)=0
求める点は第1象限にあるから、y=x・・・(3)
(1')(3)の交点が、求める接点である。


(2)にこれを代入して、








ふたたび、定数z0を変数zと読み直して、

ここで、すなわちz>12だから、
相加平均・相乗平均の関係より、

等号が成立するのは、

すなわち、
(z-12)2=144
(z-12)2-122=0
{(z-12)-12}{(z-12)+12}=0
z(z-24)=0
z>12だから、z=24
一方、接点は、であるから、

以上から、x=y=z=24のとき、最小値144をとる。
【注】陰関数微分のところは、「判別式」による処理も可能。そうすれば、かつかつ、文系の範囲、とも言えるか?