正多角形のタイルで、床を敷き詰めたいのだが、どんな多角形でもいい、というわけには行かないだろう?
たとえば、正八角形では、ほら、

こんな風に、隙間の角度が小さすぎて、入らない。
では、正何角形、ならよいのか?

まず、凸n角形の内角の和を求める。
一つの頂点から引ける対角線の本数は、自分自身とその両隣を除いて、(n-3)本。
これらによって、当該凸n角形は、(n-2)個の三角形に分割できる。
ところで、三角形の内角の和は、180度、すなわち、πである。
したがって、当該凸n角形の内角の和は、(n-2)π。

ならば、正n角形の一つの内角は、(n-2)π/n
こうして、その「角」に突き出した部分がい・く・つ・か・集まって、ちょうど360度、2πにならないかぎり、隙間なく敷き詰めることにはならない。
だから、k(n-2)π/n=2πを満たす整数kが答えである。
すなわち、k=2n/(n-2)、 または、k=2+{4/(n-2)}、だから、n=2、k=2を漸近線とする分数関数。

kは、「多角形」という限り、3以上であるから、この領域でのこの曲線上の格子点を求めることになる。なるほど、(n/k)=(3,6),(4,4),(6,3)しかない。正三角形、正方形、正六角形のみ、という平凡な結論。