センター・物理T |
| スカラー量 | ベクトル量 |
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カッコが付けてあるのは、は物理Uの内容
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微分とは、『細かい割り算』のことである。
タテ軸の変量を横軸の変量で微分すると、グラフの接線の傾きが得られる。 タテ軸の変量が横軸の変量に『比例』しているという特別な場合は、別に微分と大げさに言わなくても、割り算すれば、その直線の傾きが得られる。 |
積分とは、『細かい掛け算の足し算』のことである。
タテ軸の変量を横軸の変量である区間について定積分すると、グラフより下にある部分の面積が求められる。 タテ軸の変量が定数であるという特別な場合には、別に積分と大げさに言わなくても、掛け算すれば長方形の面積が得られる。 |
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『道のり』を『時間』で割れば、『速度』だ、と教えられた。
でも、正確に言うとそうではなくて、『変位』を『時間』で微分したものが、『速度』だ。 |
『仕事』は、『力』かける『移動距離』だ、と教えられた。
でも、正確に言うとそうではなくて、『力』を『変位』で積分したものが、『仕事』だ。 |
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| 運動方程式 | -mg=ma | |
| ------------- | ----------------- | |
| 加速度[m/s2] | a=-g | 順次tで積分すると次の式が得られる。 不定積分には「積分定数」が表れるが、 t=0のときの速度、変位の値がこれにあたる。 |
| 速度[m/s] | v=-gt+v0 | |
| 変位[m] | y=- |
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ばねは、伸ばそうとすると縮み、縮めようとすると伸びる。外部から加えられた変形に対して、これを元に戻そうとする力を「復元力」という。
F=-kx (復元力に関するフックの法則:「変形を加えると、変形の大きさxに比例し、かつ、これと反対向きの力が発生する) では、この力「弾性力」とちょうどつりあうような外力kxを加えながら、ばねの伸びが0からx0になるまで引っ張ったときに外力がする仕事は、[J]=[N・m]だから、「力」を「変位」で積分すればよい。 |
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[J]=[N・m]=[Pa・m3] だから、気体がした仕事は、「圧力」を「体積」で積分すればよい。
ここでは「定積変化」だから、「圧力」は定数P0で、仕事は長方形の面積で表される。 |
| 内積(スカラー積) | 外積(ベクトル積) | |
| 定義 |
・
=| || |cosθ
ただし、θ= |
×
=| || |sinθ・
ただし、θ= は、 から
に向かって回転させたとき「右ねじの進む方向」と決める。
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| 意味 |
「仕事」を定義するために考案された。
物体に力を加え移動させるとき、移動方向の力の成分しか仕事をしない。 W= ・ =| || |cosθ
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OA,OBを隣り合う2辺とする平行四辺形の面積を表すベクトル量(面積ベクトル)。
垂直抗力NのAまわりモーメントは、 Nlsinθ=| × |
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| 例 | 仕事 | 力のモーメント、面積速度(万有引力)*、右ねじの法則(電流が作る磁場)*、フレミングの左手の法則(磁場の中の電流が受ける力)* (*は、物理U) |
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mv2[J]のエネルギーをもつ。
kx2[J]のエネルギーが蓄えられる。
| 摩擦のない斜面を質量m[kg]の物体が滑り降りる。高さh[m]の地点から静かに物体を滑らせたとき、地表面に達したときの速度を求めよ。 | |
| [例1] | [例2] |
| 質点の力学 | 剛体の力学 | |
| 静力学 | つりあいの式 | モーメントつりあいの式 |
| 動力学 | 運動方程式 | (回転運動の運動方程式) |
| 鉛直方向・つりあいの式 | mg-N2=0 |
| 水平方向・つりあいの式 | f-N1=0 |
| A点まわりのモーメントつりあいの式 | mg・ lcosθ-N1lsinθ=0 |
| 最大静止摩擦力の式 | f |
| 物体には、鉛直下向きに重力が作用する。 | ρSdg |
| 物体の上面には、鉛直下向きに、大気圧および水圧による力がかかる。 | (P0+P1)×S=P0S+ρ0Shg |
| 物体の下面には、鉛直上向きに、大気圧および水圧による力がかかる。 | (P0+P2)×S=P0S+ρ0S(h+d)g |
| 物体が沈んでしまわないために、鉛直上向きに、外力Fを加えて支えたとする。 | F |
[エネルギー](2003本_1_2)(2)
42×2.1×{0-(-10)}+42×334=710×4.2×(x-0)
![]() | AからBへ(膨張) BからAへ(圧縮)
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U:内部エネルギーの増加量[J]
| 気体の「内部エネルギー」が増加したとすれば、その原因は、外部から「熱」を受け取ったか、もしくは、外部から「仕事」を受け取ったか、に限られる。 |
U=Q
U=Q-P
V
T=0すなわち
U=0)
U=W
| P-Vグラフ | 熱力学第1法則 | |||||||||||
| 定積変化 | A→B
| |||||||||||
B→A
| ||||||||||||
| 定圧変化 | A→C
| |||||||||||
C→A
| ||||||||||||
| 等温変化 | B→C
| |||||||||||
C→B
| ||||||||||||
| 断熱変化 | B→D
| |||||||||||
D→B
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tにおけるy-xグラフを1枚の図面に重ねて描いたものだ。それぞれのグラフは、その瞬間における波の「空間的」な広がり、つまり波の「形」を表しているに過ぎないが、2つを同時に眺めると「時間的」な動きがわかる。
t(破線)のグラフの変位から、t=0(実線)のグラフの変位を引き算すると、その量は
t秒間における変化量だから、ここからy方向の速度(振動速度)がわかる。
y-xグラフ(t=0)![]() |
y-tグラフ(x=0)![]() |
vy-xグラフ(t=0)![]() |
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疎密波 (媒質の各点の位置) 基準点 (振動していないとき) 横波 (右向きの変位を 上向きの変位に読み替えた) |
「重ね合わせの原理」の一番簡単な例は、数学で学んだ「三角関数の合成」だ。 これは、同じ波長の正弦波が重なっても、やはり正弦波になることを表している。 |
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もう少し複雑な例。右の図の中の破線、点線で表された3つの波を重ね合わせると、実線であらわされた波形になる。
逆に、複雑な波形を有限個の正弦波に分解するのが「デジタル技術」の基本原理だ。 |
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「うなり」もまた、「重ね合わせの原理」で説明できる。
右の図は、振動数が20と18の同じ波長の正弦波を重ね合わせたものである。振幅が1秒間に約2回、大きく変動する。これが「うなり」として観測される。 |
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| 水面波の干渉 波源間の距離:2 波長:1.1 強めあう線は、 n=0,1で、合計3本 弱めあう線は、 n=1,2で、合計4本 | |
| 水面波の干渉 波源間の距離:2 波長:1.4 強めあう線は、 n=0,1で、合計3本 弱めあう線は、 n=1で、合計2本 |
| 反射の種類と、定常波のでき方(1) 【右端が、反射面】 | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=0 | t=0 |
| t=(1/16)T | t=(1/16)T |
| t=(2/16)T | t=(2/16)T |
| t=(3/16)T | t=(3/16)T |
| t=(4/16)T | t=(4/16)T |
| t=(5/16)T | t=(5/16)T |
| t=(6/16)T | t=(6/16)T |
| t=(7/16)T | t=(7/16)T |
| 反射の種類と、定常波のでき方(1):練習用 | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=0 | t=0 |
| t=(1/16)T | t=(1/16)T |
| t=(2/16)T | t=(2/16)T |
| t=(3/16)T | t=(3/16)T |
| t=(4/16)T | t=(4/16)T |
| t=(5/16)T | t=(5/16)T |
| t=(6/16)T | t=(6/16)T |
| t=(7/16)T | t=(7/16)T |
| 反射の種類と、定常波のでき方(2) 【右端が、反射面】 | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=(8/16)T | t=(8/16)T |
| t=(9/16)T | t=(9/16)T |
| t=(10/16)T | t=(10/16)T |
| t=(11/16)T | t=(11/16)T |
| t=(12/16)T | t=(12/16)T |
| t=(13/16)T | t=(13/16)T |
| t=(14/16)T | t=(14/16)T |
| t=(15/16)T | t=(15/16)T |
| 反射の種類と、定常波のでき方(2):練習用 | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=(8/16)T | t=(8/16)T |
| t=(9/16)T | t=(9/16)T |
| t=(10/16)T | t=(10/16)T |
| t=(11/16)T | t=(11/16)T |
| t=(12/16)T | t=(12/16)T |
| t=(13/16)T | t=(13/16)T |
| t=(14/16)T | t=(14/16)T |
| t=(15/16)T | t=(15/16)T |
| 疎密波の反射による定常波(1) | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=0 | t=0 |
| t=(1/16)T | t=(1/16)T |
| t=(2/16)T | t=(2/16)T |
| t=(3/16)T | t=(3/16)T |
| 各欄の上端に2本並んだ点の列が、「疎密波」の質点の位置を表す。(上:入射波、下:反射波) 右端が「反射面」である。 これらを、「横波」に変換したものが、下のグラフ。(○:入射波、×:反射波、●:合成波) | |
| 疎密波の反射による定常波(2) | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=(4/16)T | t=(4/16)T |
| t=(5/16)T | t=(5/16)T |
| t=(6/16)T | t=(6/16)T |
| t=(7/16)T | t=(7/16)T |
| 各欄の上端に2本並んだ点の列が、「疎密波」の質点の位置を表す。(上:入射波、下:反射波) 右端が「反射面」である。 これらを、「横波」に変換したものが、下のグラフ。(○:入射波、×:反射波、●:合成波) | |
| 疎密波の反射による定常波(3) | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=(8/16)T | t=(8/16)T |
| t=(9/16)T | t=(9/16)T |
| t=(10/16)T | t=(10/16)T |
| t=(11/16)T | t=(11/16)T |
| 各欄の上端に2本並んだ点の列が、「疎密波」の質点の位置を表す。(上:入射波、下:反射波) 右端が「反射面」である。 これらを、「横波」に変換したものが、下のグラフ。(○:入射波、×:反射波、●:合成波) | |
| 疎密波の反射による定常波(4) | |
| 固定端反射 | 自由端反射 |
| t=(12/16)T | t=(12/16)T |
| t=(13/16)T | t=(13/16)T |
| t=(14/16)T | t=(14/16)T |
| t=(15/16)T | t=(15/16)T |
| 各欄の上端に2本並んだ点の列が、「疎密波」の質点の位置を表す。(上:入射波、下:反射波) 右端が「反射面」である。 これらを、「横波」に変換したものが、下のグラフ。(○:入射波、×:反射波、●:合成波) | |
| 弦 | 閉管 | 開管 |
| 基本振動 | 基本振動 | 基本振動 |
| 2倍振動 | 3倍振動 | 2倍振動 |
| 3倍振動 | 5倍振動 | 3倍振動 |
t秒間に音源から発せられたf
t個の波が、(V-u)
t[m]の長さの中に「圧縮」されているから、観測される波長は、
[m]
[Hz=1/s]
[m]
[Hz=1/s]
[Hz=1/s]
[Hz=1/s]
| 反射 | 入射角と反射角は等しい 屈折率の小さい媒質(光学的に「疎」な媒質から、屈折率の大きい媒質(光学的に「密」な媒質に向かって反射するとき、反射波の「位相」は半波長ずれる(固定端反射)。 屈折率の大きい媒質(光学的に「密」な媒質から、屈折率の小さい媒質(光学的に「疎」な媒質に向かって反射するとき、反射波の「位相」はずれない(自由端反射)。 | 薄膜による干渉 くさび形薄膜 ニュートン環 |
| 屈折 | 屈折率が大きい(光学的に「密」な)媒質中では、光の進行速度は小さくなり、波長も短くなる。 波長が短いほど、屈折角は大きくなる。(虹) | 薄膜による干渉 |
| 回折 | 一般に波は、その波長と同じぐらいか、またはそれより短い長さを持つ障害物に対して、大きく回折し、その裏側に回りこむ。 波長が数メートルの海面波は、幅数メートルの防波堤によって大きく曲げられ、港の内側にも波が押し寄せる。 光の波長は十分に小さいので、大きな障害物によっては、ほとんど回折しない。晴れた日に街路樹の陰が、道路にくっきりと映っているところを想像されたい。 | ヤングの実験 回折格子 |
| 干渉 | 波には「重ね合わせの原理」が成立するから、「山」と「山」、「谷」と「谷」が出会えばより振幅は大きくなり、反対に「山」と「谷」が出会えば、打ち消しあって振幅は0となる。 問題としている地点までに光がたどってきた距離の差「光路差」が、波長の整数倍であるとき、波は強めあい(明線)、半波長の奇数倍であるとき、波は弱めあう(暗線)。 | ヤングの実験 回折格子 薄膜による干渉 くさび形薄膜 ニュートン環 |
| 波長 | 長(低エネルギー) | ||||||||
| 赤外線 | 可視光線 7.8×10-7m〜3.8×10-7m | 紫外線 | |||||||
| 色 | - | 赤 | 橙 | 黄 | 緑 | 青 | 藍 | 紫 | - |
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であるから、 倍率: |
右側の等式の両辺にa fをかけて、
b f = a (b-f) (a+b) f = a b 両辺をa b fで割ると、 |
(m=1,2,3,・・・)
xは、
(m=1,2,3,・・・):強めあう
(m=1,2,3,・・・):弱めあう
=
(m=1,2,3,・・・):明線
=mλ (m=0,1,2,・・・):暗線
xは、
(m=1,2,3,・・・):明環
(m=1,2,3,・・・):暗環
x=xm+1-xmは一定ではない。
Sは、
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「電流」の実体は、電子の流れであるが、電子が実際に存在していることが発見される以前に電流の向きを決めてしまっていた、という「歴史的なミス」のおかげで、「電子は負の電荷を持っている」といい、「電流の向きは、実際に電子が流れている向きとは逆」と、言わなければならなくなった。
「電荷」の単位をMKS単位系では[C](クーロン)と呼び、1秒間にある断面を、1Cの電荷が通過する状態を1A(アンペア)の電流とした。つまり、[A]=[C/s]、「電流」とは「電荷」の移動速度のことである。 |
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| 直列接続 | 並列接続 |
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抵抗の長さが長くなるのと同じだから、抵抗は大きくなるだろう。 直列接続は、抵抗を大きくする。 |
抵抗の断面積が大きくなるのと同じだから、抵抗は小さくなるだろう。 並列接続は、抵抗を小さくする。 |
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「電流と磁界」の3つの側面
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| 無限に長く伸びた直線電流が、 そこからr[m]離れた場所に作る磁界[N/wb=A/m] |
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| 単位長さ(1[m])あたりの巻き数がn0[1/m]であるコイルが、 その内部に作る一様な磁場[N/wb=A/m] |
H=n0I |
| 磁束密度B[T=wb/m2]の磁界の内部にある長さl[m]の導線を流れる電流I[A]には、 F=BIl で表される力F[N]が生じる。
(ただし、B=μH 、 μは、透磁率) |
| 回路を横切る磁場の大きさ | 発生する起電力 |
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上で得られた交流電源、
V=V0sinωt について、1周期T=2π/ωについての平均をとると、 |
| となり、0になってしまう。このようにプラスマイナスの間を変動する量は、そのまま平均をとっても、その実質的な「大きさ」を把握できないことが多い。このようなとき「2乗平均の平均値」という手法が、しばしば用いられる(「気体分子運動論」における「2乗平均速度」、統計学における「分散・標準偏差」の概念、など)。 |
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| こうして得られた電圧の2乗平均の正の平方根を、電圧の「実効値」と呼びVeと書く。 |
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左側の回路(1次コイル)に交流電流を流すと、「相互誘導」により、右側の回路(2次コイル)のコイルの両端に誘導起電力が発生する。 1次コイルにかかる電圧を、V1sinωtとすると、1次コイルを流れる電流I1は、 これによって、2次コイルの両端には、次のような誘導起電力が発生する。 n1,n2,l1,l2は、それぞれのコイルの「単位長さあたりの巻き数」および「長さ」だから、断面積が等しくS1=S2とすれば、それぞれのコイルの「巻き数」をN1,N2として、 |V1|:|V2|=N1:N2 1次コイルと2次コイルの巻き数の比が、そのまま電圧の比になる。 |
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