STEP
ACROSS
THE BORDER


しかし、基地をホストするという、経済にとっても、人々のプライドにとっても、耐え難い重荷を、東アジア地域の平和に貢献する「苦渋の選択」だと言い、だったらせめてその補償として傷ついたこの島を癒すために中央政府からお金を取ってきてやるんだ、と誰かが決意したとしたら、それはそれでとても暑苦しいけれども、他方の側の「安保も基地もいらない、人殺しのための基地はいらない」などと言う、のっぺりと無内容な同義反復よりもよほど「血の通った」言葉に聞こえたとしてもしょうがないでしょう。