1. n項が次式で与えられる数列の極限値を求めよ。
    (4)
    (5)
    (4),(5)は、それぞれ、1,0に収束する、と推測できる。

    (4)が1に収束すること、すなわち、任意の正数εに対して、nNならば、つねに、
    |-1|<εとなるNが存在することを示さなければならない。
    であるから、これが0に収束すること、を示したい。分子、分母ともに+∞に発散するから、典型的な「不定型」で、定理1.4の、出る幕はなさそうである。上の、「コーシーの収束性の定義」の「実用版」、「はさみうちの原理」に頼ることになる。

    だから、この関数は、x>0で定義されx=eで極大値をとり、以降、単調減少であり、かつ、つねに正である。いかにも0に収束しそうであるが、証明には、何か別の仕掛けが必要なようである。
    x>0の範囲で、つねにf(x)より大きく、かつ0に収束する、簡単な、関数を探し出さなければならない。
    y=1/√xでは、どうだろう?

    を示したい。
    とおくと、
    x>4で単調減少、よって、n>4で、
    だから、 すなわち、
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