1. a>1、kを自然数とするとき、次を示せ。
    (1)
    (2)
    (1)任意の正数εに対して、nNのとき、つねにとなるNが存在することを示せばよい。

    a>1に対して、lal+1なる自然数lが存在する。すなわち、
    したがって、
    ・・・(ア)
    ・・・(イ)
    ここで、(ア)は定数aによって定まる有限値であり、これに対して、(イ)の絶対値は、nを大きくすることで、いくらでも大きくできる。
    したがって、を、どこまでも小さな負の値にすることができる。
    すなわち、nを大きくとることで、an/n!を、1よりどこまでも小さな、正の値にすることができる。
    よって、示された。

    a=3として、n=20までの計算結果。

    (2)任意のMに対して、nMのとき、つねに、

    となるNが存在することを示せばよい。


    グラフからわかるように、y=xlogaは、傾きlogaの直線、y=klogxは、全区間単調増加ではあるが、つねに「上に凸」の曲線であるから、nを十分大きくとれば、両者の差は十分大きくなる。
    よって、示された。

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