(3)
(1)より、0<an<bnだから、
0<an2<anbn
0<an<√anbn
-2an>-2√anbn
-an>an-2√anbn
bn-an>bn+an-2√anbn
すなわち、
(an+bn)-2√anbn<bn-an
ここで、
したがって、
一方、
「はさみうちの原理」から、
(4)
- (2)より、閉区間の無限列Inが、
I1⊇I2⊇・・・⊇In⊇In+1⊇・・・
をみたし、
- (3)より、iが無限に大きくなるときIi=[ai,bi]の幅が0に収束する、
ことが示された。
「カントールの公理」より、すべてのIiに共通に含まれる実数αが、ただ一つ存在する。
このαに対して、
- 任意の正数εに対して、n>Nのとき、
α-an<ε
となるNが存在する。すなわち、
- 任意の正数εに対して、n>N'のとき、
bn-α<ε
となるN'が存在する。すなわち、
よって、{an},{bn}は収束し、であることが示された。
[例]a1=2,b1=8,a1=2,b1=100の2つの場合について、第10項まで計算してみた。
収束はかなり速いようである。この極限が「算術幾何平均」ということになる。
(「算術平均」は「相加平均」、「幾何平均」は「相乗平均」の、それぞれ古風な言い方である。)
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